『すぅすぅ』
寝ている燐花の髪に手をおいて頭を撫でる
燐花は屋上で俺の言葉を聞くといつも通り眠ってしまった
「それでいいのか?」
俺と燐花しかいない空間に声が響いた
「なんだ。リボーンか…。こうなりたかったんだよ」
俺がリボーンには目を向けず燐花だけを見つめながら答える
リボーンはそれに「……そうか」とだけ言うとそれっきり黙った
「…なんか用があるんじゃないの?」
「……いや」
「ふーん。じゃあ、早く出てってよ。」
ここには俺と燐花だけしかいらない
「お前、あの女に触らせてるのワザとだろ。」
リボーンはそれしか言わなかったけど心当たりのある俺はすぐにどういう意味だか分かった。
「それが?」
「……もうやめてやったらどうだ」
やめる?
「は?なに言ってんの?なんで俺がやめるしかないの?燐花には俺以外なんにもいらないんだよ。だから、ずっと俺だけを見て、愛して、愛して、愛し続ければいいんだ。それに燐花には俺以外必要ないだろ?頭の中は俺だけでいっぱいになればいいんだ。俺だって本当は俺だけの部屋で俺だけのために生きてほしいよ?そこからは燐花を出さないし、誰にも燐花を見せない。でも、そんなの今の中学生の俺じゃ無理だろ。経済的にさ。だから、俺はボンゴレ10代目を受け入れたんだ。燐花がいなかったらそんなのやらなかった。燐花がいたから俺はボンゴレ10代目をやるんだ。リボーンは俺にボンゴレ10代目をやらせる為にきたんだろ?じゃあそれでいいじゃないか。俺と燐花のことに口出しするな。」
「………歪んでるな」
俺が一気に言葉を吐き出すとリボーンがなにか言ったようだったけど俺には聞こえなかった
「…なんか言った?」
「…いや」
「そう」
そう言ってリボーンは屋上から飛び降りた
まあ、リボーンだし死なないだろ。
俺は再び寝ている燐花に目を合わせるとその幸せそうな顔に笑みを浮かべた