「リボーン」

「…なんだ」


家に帰って未だに眠っている燐花を俺のベッドに下ろすと俺の後ろにいるリボーンに話しかけた。


「もう、潰していいよね?まだ証拠揃ってないの?」

「いや…」

「揃ってるなら早く出して」


リボーンは舌打ちすると、俺に資料を渡した


「ふーん…麻薬に人体実験、ねぇ……」


最悪。


「じゃあ俺行くから」

「一人でか?」

「そうだけど」


何か言いたそうにしているリボーンを無視して俺はあの女がいる元へ向かった





―――
―――――


獄寺Side

リボーンさんに「あの女の家に行け」と電話をもらった俺は意味もわからず、とりあえずそこへ向かった

あの女とは、最近転校してきた十代目に付きまとっている女
十代目と夏川の仲を引き裂こうとした女
十代目は俺から見ても狂ってる。でも、俺はそんな十代目だから着いていこうと決心したんだ。
狂ってても別に、いい

たぶんそんなことを考えてる俺も狂ってんだろうな。
そう、自分を嘲笑う

そんなことを考えていると目指していた場所へたどり着いた
そこで俺が見たのはまさに地獄図

人、だったものが地面に横たわり肉片が所々に飛び散っている。
屋敷の中には廊下や壁、天井にさえ血飛沫が飛び散っていて真っ赤だった


「っ!これを十代目が…」


やはりあの方は十代目にふさわしいお方だった…!

出てきたのは恐怖でも哀しみでもなく歓喜。
自分の目はやはり間違っていなかったという歓喜。


「とにかく十代目を見つけねぇとな…」






目的の人物は案外早く見付かった


「十代目!」

「…あぁ獄寺くんか。」

「!は、隼人ぉ助けてぇ!」


十代目はあの女を今まさに殺そうとしているところだった
あの女は図々しくも俺に助けを求めてきた


「十代目、その女を殺すんですか?」


それを無視して十代目の目を見て聞く


「当たり前だろ?この女は俺の俺だけの燐花を襲ったんだよ?殺すしかないよ」

「そ、そんな……!やめてよぉ!謝る!謝るからぁ!お願いぃぃいぃぃいぃ!」
「うるさい。」

「いだい゙ぃいい゙」


十代目は心の底からうっとおしそうに言うとおもいっきり女の頬を殴った


「で?獄寺くんはなにが言いたいの?」


女の叫びを無視して十代目は俺の意志を聞いてくれる


「その女をそんなに優しく殺していいんですか?」

「…………」

「俺、思うんです。夏川にあんなことしたんですよ?許せるんですか?もっと、苦しめてやらないでいいんですか?」

「苦しめる、ねぇ……。いいよ。てゆうか、この女はボンゴレ本部に引き渡して。ヴァリアーの練習台にさせて。俺はもう気が済んだから。あ、燐花にもう近づかないでね」


じゃあ、俺はもう行くから
そう言って十代目はここから立ち去った


「はや、とぉ…っ!」


俺はうっとおしい女を気絶させて黙らすとリボーンさんに連絡をして十代目のようにここを立ち去った


俺の夏川への想いは
誰にも言うことは一生絶対ない。
俺はただ夏川と十代目を守れればいいんだから




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