「皐月ちゃん!」
『あ、加藤くん?』
告白事件から皐月に話しかけるようになった団蔵
今日もわっざわざ違うクラスの皐月のところまで行って自分をアピールしに来る。
「俺のことは加藤くんじゃなくて団蔵って呼んでって言ってるじゃん!」
そう言って団蔵は皐月にキス出来るんじゃないかって距離まで近づく。
『えっ、ぁ』カァァアァ
僕と伊助以外とはあまり近距離で話したことがない皐月はすぐに顔を真っ赤にさせて戸惑う。
これは幼なじみの贔屓目とかじゃなくて、そんな皐月はとっても可愛い。
あ、僕は別に恋愛感情とか皐月にないからね。純粋に幼なじみとしてとっても大事なだけ。
まあ、それはいいとしてその顔は団蔵にしちゃマズい気が……
「……っ!もう本当皐月ちゃん可愛い!」
『ひやぁ!』
やっぱり…
団蔵は皐月をおもいっきり抱きしめた。
もう皐月は恥ずかしさで涙目。
「〜〜〜〜!皐月ちゃん、やっぱり俺と……「なに言うつもりだ!この、馬鹿旦那!」げっ…なんで伊助がいるんだよ…!」
伊助が団蔵を殴ってる間に僕は皐月を団蔵から自分の方に引き寄せる
「皐月大丈夫?」
『え、あ、大丈夫ですよ?ただ、ちょっと恥ずかしかっただけです……』
「庄ちゃんまで…!しかも、皐月ちゃんとられた…」
「お前は皐月に変なこと言おうとするな!抱きつくな!」
伊助はそう言って団蔵を脅しにかかる。
さすがは、は組のおかんというか団蔵は完全に萎縮していた
『庄ちゃん、庄ちゃん』
「ん?どうしたの?」
団蔵が伊助に説教をされている横で僕が団蔵を見せないように皐月を抱き締めていると、皐月は顔を真っ赤にさせながら僕を呼んだ。
『私病気かもしれないです…』
「………え?」
『心臓のドキドキが止まらないです』
「…………え?」
『だから、心臓がドキドキするんです!』
「……本当に?」
『本当です……私、病気なんですか?死んじゃいますか?』
「……(冗談でしょ……)」
『庄ちゃん?伊助くん大変です!庄ちゃんが反応しません!』