「皐月ちゃんだ。どうしたの?」

『今日は庄ちゃんと伊助くんと一緒に帰るからお迎え来たんです!乱太郎くんも途中まで一緒に帰りますか?』

「ううん。私はいいよ。久しぶりに幼なじみで帰りなよ」


乱太郎はそう言って俺の天使の頭を撫でた

知り合いだ、と……?


『そうですか……。じゃあまた今度一緒に帰りましょうね!』

「うん、そうだね」


なにあのほのぼの空間
ズルい


「なぁ、団蔵の好きな子ってあの子なのか?」


そう言いながらきり丸は俺の肩に腕を回した


「おう!俺の天使!」


そう答えると近くにいた兵太夫と三治郎が同情した目を俺に向けてきた


「団蔵……ドンマイ…」

「まあ、頑張りなよ」


さっきまで俺のことを軽くリンチしてたやつが言うことか?


「団蔵」


俺が兵太夫たちの態度に不信感を抱いてると庄ちゃんが俺に話しかけてきた


「なんだよ?」

「皐月は渡さないからね」

「…………は?」


庄ちゃんは一言俺にそう言うと俺の天使の方へ向かった。


『庄ちゃん!』

「皐月。毎回毎回いきなり抱きつくのは危ないって言ってるのに…」

『庄ちゃんだから安心なんですよ!』


庄ちゃんは俺の天使の頭を撫でながら注意する
俺の天使はそんな庄ちゃんに笑顔で言い返していた

え、えぇぇぇえええぇえ!
なにあの雰囲気!?
まさか付き合ってる?付き合ってるの?!
嘘だろぉおぉぉぉおおお!


『あれ……?あの、お昼休みにあった人ですよね、?』


俺がショックを受けているとあの天使の声が聞こえた。
俺がそちらに目を向けると俺の天使が俺を見ていた


「あっあぁ!」


やべっ!声裏返った!


『やっぱり!あの、ほっぺた大丈夫ですか?まだ痛いですか?』


ヤバイヤバイヤバイヤバイ超可愛い。


「だっ大丈夫!あの、お名前は?」

『あ、私、中嶋皐月って言います。よろしくお願いしますね』


そう言って皐月ちゃんはにこりと笑った

可愛すぎだろ……


『あっ!鼻血が出てますよ!?』


そう言ってポケットからティッシュを出そうとする皐月ちゃんの手を俺の手で掴む


がしっ

『へ?』

「俺と付き合ってください」

『え?』

《はぁぁあぁああぁあ?》




「団蔵、殺ス」



「ちょ!伊助落ち着け!虎若も手伝え!」
「金吾の言うとおりだ!目が殺し屋だぞ!庄ちゃんも止めて!」
「別に団蔵が死んでも誰も困らないよ」
「「庄ちゃぁぁぁん?!」」
「はにゃ〜。みんな騒がしいね」
「ねー。あ、このお菓子おいしいよー」
「ホントー?しんべえありがと〜」


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