「葉月。アンタの兄妹なんだからアレ、どうにかしてよ。」
今日も今日とてリョーマ君から文句を言われます。
お兄ちゃんの汁は私のせいじゃないのに……
『私だってお兄ちゃんの汁には困ってるんですよ…リョーマ君には分かりますか?家であの汁の実験台になる辛さ……私だってお兄ちゃんの汁を止めたいです……』
「……なんか、ごめん。」
私はそうとう哀れだったようです。
だって唯我独尊俺様何様リョーマ様のリョーマ君が謝ったんですよ?
私どんだけ可哀想だったんですか……
こういう時は桜乃ちゃんに癒してもらうに限ります!
『さくのちゃぁぁぁあああん!!』
「ちょ…!」
リョーマ君が後ろから何か言ってたけど無視です!
今は桜乃ちゃんに癒してもらわなくちゃなのです!
あ!見つけた!
『桜乃ちゃん!』
「あれ?葉月ちゃん?どうしたの?」
私は桜乃ちゃんを見つけると同時に抱きつきました。
だって癒しがほしかったんです。
『今日もお兄ちゃんの汁でリョーマ君に文句言われんです…』
「乾先輩の汁にリョーマ君たちは大変な思いしてるしね…」
『だからって私に言わなくてもいいじゃないですか!もう私お兄ちゃんに文句言ってきます!』
「え?葉月ちゃん、?」
私は桜乃ちゃんから離れるとお兄ちゃんがいるところへ走って行った。
あれれ?
・・・・・そういえばお兄ちゃんってどこにいるんでしょう?
三年生の階に来たのはいいけどお兄ちゃんがいません!
私が三年生の階で右往左往してると糸目の方が私に話しかけてきました。
……目は見えてるのでしょうか?
「君…乾の妹だよね?」
なんと!糸目さん私のことを知っていました!
『あの、お兄ちゃんがどこにいるか知りませんか?』
「……なんでだい?」
『ちょっとお兄ちゃんに乾汁のことで文句を……』
「ふーん…」
お兄ちゃんが乾汁を止めれば私はリョーマ君からの文句で悩んだりしなくて済みます!
「じゃぁ、さ。僕と賭けをしないかい?」
『?賭け、ですか?』
糸目さんは私と賭けをしたいみたいです。
きっと私に不利なことはないのでやってみたいとおもいます
「そう。内容はもし、君が乾の汁を止めさせることができたらなんでも言うこと聞いてあげる。そのかわり―――――――」
『いいですよ!』
「――というわけで、今日からテニス部のマネージャーになった乾葉月だ」
『乾葉月です。』
あれ?なんで私はこんなことに?
「葉月ちゃん、これからよろしくね?」
「お前のデータ楽しみにしてるぞ」
あれ?もしかしてグルですか?グルなのですか?
騙されましたぁぁあぁああぁ!
―テニス部のマネージャーをしてね?―
「まだまだだね。」
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