うぅ……お兄ちゃんが通ってる学校ってここだよね?
人がジロジロ見てくるし怖いよぅ……。


「ねぇねぇ。君はどうしてここにいるのかな?小学生だよね」


うわぁー……
綺麗な人だなぁ……


「君…?」

『あっ!ボクお兄ちゃんと一緒に帰ろうと思ってここに来たんです。』

「(ボク…?)お兄ちゃんはどこにいるか分かるかな?」


あっ!ボクお兄ちゃんがどこにいるか知らないや!
どうしよう………


ぽんぽん

『え……?』

「そんな泣きそうな顔をしないでほしいな。お兄さんの名前は分かる?一緒に探してあげるよ。」


ボクに話しかけてくれたお兄さん?お姉さん?が優しくボクの頭を撫でたと思うと、一緒にお兄ちゃんを探してくれるらしい。
優しい人に会えてよかったなぁ…。


『あ、ありがとうございます!お兄ちゃんの名前は――――』






ジャッカルSide

あーやっと部活が終わったぜ……

今日も赤也が狂暴化したりブン太がガムやらなにやら強要してきたり真田に殴られたり大変だったぜ…

そういやあ、今日は葉月が遅く帰ってくる日だっけか。
久しぶりに俺が早く帰って出迎えてやっかな。

俺は部室で着替えながらそんなことを考えると早く着替えようと急いだ。


ガチャ「ジャッカルいるかい?」

「なんだ?なにかあったのか?」


幸村が俺を呼ぶの珍しいな。
いつもは赤也とかブン太とかの尻拭いでセットで呼ばれるのに。


「ジャッカルに会いたいって言う子がいてね。ほら入っておいで?」

『あ、ありがとうございます。』

「葉月?!」


幸村の後ろから出てきたのは俺の弟だった。

ジャッカルSide終了


う、ぁ
お兄ちゃんやっぱり驚いてる…
やっぱり来ちゃ迷惑だったかな?


「なんで葉月がここにいるんだ?」

『ご、ごめんなさい。迷惑だったら帰るよ…』

「そんなこと言ってないだろ…。」


うぅ……
お兄ちゃんに呆れられちゃったかなぁ?


「ジャッカル〜!ソイツ誰だよぃ!もしかして彼女?聞いてねぇよぃ!」

「ホントっすよ!それにしても可愛いっすね!」


?ボクがお兄ちゃんの彼女?可愛い?


「お前らなに言ってんだ?葉月は俺の弟で男だぞ?」

「「「…………は、?」」」


ボクそんなに女の子っぽいかなぁ?


「……妹じゃなくて弟?」

『?そうですよ?』

「嘘だろぃ……」

「こんな可愛いのに……それに色白でジャッカル先輩とは似ても似つかないのに……」

「……まあ、俺は父さん似だけど葉月は母さん似だしな」


?この人たちどうしちゃったんだろう。


「…葉月、久しぶりに二人で帰るか!」

『!う、うん!』


ボクは久しぶりにお兄ちゃんと帰れて大満足でした!





後日談

「ジャッカル……俺、男でもいい気がしてきた………」

「いや、待てブン太。早まるな。」

「葉月が忘れらんねぇんだよぃ!」

「葉月逃げろっ!」


くしゅんっ
『?風邪かなぁ?』


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