あぁ、ダルー。
マジくそつまんね。

テニスの世界に転生してから私はとてもつまらない日々を送っていた。
つか、千歳千里の双子とかマジウケる。
まあ、千里は面白いから好きだけど。

もともとの性格もあってか、私は千里のようにフラフラするのが好きだ。


「おい!千歳!今日こそは部活サボるんやない!」
『はぁ?』


そんな私がフラフラと歩いてると、私の腕をミルクティー色の髪をした男が掴んだ。

は、なにこいつ。
もしかして私と千里間違ってる?


「ったく、お前は毎回毎回サボりよって。入部してから十回も来てへんで!」
『……』


否定すんのもめんどいし、たまには弟の部活を体験するのもいいかもしんない。
つか男(多分白石だろうけど)、私と千里は顔すんごい似てるけど、身長は私の方が小さいんだから、気付きやがれ。つか、ズボンはいてるけど、そもそも胸からして私は女だろ。中学三年にしてDだぞ。D。


「オサムちゃーん!今日は千歳連れてきたでぇ!」
「はぁ?なに言うとんねん。今日は千歳来とるで?」
「はぁ?!」
『うるさい。』


耳元で大声出すな馬鹿。
私が言葉を発すると白石は私をジロジロと見てきた。
なんだこいつ。捻り潰したい。


「女やん!」
『今さらか。カス。』
「カス、やと…、」


白石撃沈。いい気味だ。
打ちひしがれてる白石を鼻で笑ってから、さっきから私をジロジロと見てきたオサムちゃんとやらに向き合う。


『千里ー。』


それから何事もなかったかのように千里に話しかけた。


「スルーか!」
『おっさんうざ。』


オサムちゃんとやら撃沈。ざまぁ。


「あれ?なんでここに葉月ばいると?」
『なんか連れてこられた。てか、テニスコート来ると桔平と杏思い出す。二人とも元気かなぁ。』
「きっと元気にしとるたい。それにしても葉月はむぞらしかねー」


何故か話がいきなり変わって私を抱きしめる千里は気にしない。
だってよくあることだし。てか、毎日言われてるし。
最近、千里はナルシストなんじゃないかって不安になってきた。だって私と千里って顔はほとんど一緒なのに。
可愛いも可愛くないもないよね。うん。いみわからん。


「ぎゃーーー!!!ち、千歳が二人おるでぇぇぇええ!!!」
『なにこのチビ。』


千里といろいろ話してるとなんか赤いチビに指さされた。私の勘だとあれだよね。遠山。

……なんか可愛い。


「ワイ知っとるで!ドッペルゲンガーゆうんやろ?ワイ千歳いなくなるんはイヤやぁ〜!」
「金ちゃん、葉月はドッペルゲンガーじゃなかと。俺の姉ちゃんばい。」
『千歳葉月。よろしく。チビ。』


チビは反応が可愛かった。


『千里、私チビを弟に欲しい。』
「葉月、金ちゃんが苦しそうたい。」
「なんやこのふかふかしたの.…?」
『チビ、私の家に来たら毎日たこ焼き作ってあげる。私のペットになれ。』
「ほんま?!」
『ほんま、ほんま。』
「じゃあ、ワイ葉月のとこ行くわ!」


マジでチビ可愛すぎる。
ぎゅーっと抱きしめる。
発育がいい胸に押し当ててるけどいいよね。ガキだし。可愛いし。
てゆか、このチビ……


『小トトロみたい…!』
「葉月ー、金ちゃん息出来てなかとよ?」
「……、………っ!」



今日の収穫。
チビを手に入れた。

これで当分は退屈しないな。よし。



おまけ

「俺は放置かい…!」
「白石、」
「オサムちゃん…」
「俺なんかおじさん言われたんやで。」
「……金ちゃんが羨ましいわ…」





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