ワタシと心愛ちゃんは同じだった。
一つ、違うところがあるとすれば、心愛ちゃんは神に盲目的に愛されてること。
まあ、そのおかげでワタシは今ここで復讐できるんだけどネ。
「あ、あんた、もしかして、」
「アハハ!正解正解大正解!脳味噌すっからかんの頭でもやっぱりわかったんだァ。」
ニヤニヤ、有澤夏香の恐れ戦く顔が、嬉しくて。ああ、もっともっともっと恐怖で泣いて、叫んで、絶望して!
ワタシは心愛ちゃんと違って優しくない。
復讐をするなら、ワタシはもっとあいつらが絶望するような復讐をしてやる。
「あ、相川、充…、」
「あっはっはっは!正解!あんたら二人が殺した、めった刺しにした相川充だよ!アハハ!!」
相川充。それがワタシの名前。
ワタシが殺される前のね!
「なら、なら、上総は…、」
「ああ。あの女なら、一足お先に地獄巡り旅だヨ!ワタシに身体を貸してくれてネ!」
そういえば、上総もワタシのことに気付いたとき、叫んで絶望して恐れて泣いて顔をぐちゃぐちゃにしてたっけなァ。
あはは。あのときも、楽しかったぁ。
狂ってる?そりゃあ、狂うよ。
だって、信頼してた幼馴染と親友に殺されたんだから。
でも、もういいんだ。
「ワタシはあんたたちを赦さない。」
「ひっ!」
「わざわざこんな世界に来て!上総の体に憑依してまで、ワタシはあんたを憎んだんだから!!死ね!地獄に堕ちろ!!家族同然だったワタシを裏切ったお前は生きてる資格なんてないんだから!!」
ワタシを殺した時点で、あんたたちの運命は“死”。
サヨウナラ。サヨウナラ。
ワタシの家族だったクソ女と親友だったクソ女!
もう逢うこともない。
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