跡部Side
俺の言葉に泣くように叫ぶと、心愛はそのままフラッと倒れた。
それを軽く受け止める。
額に手を当てるとやはり熱い。
心愛を横抱きにして持ち上げる。
愛おしくてたまらない俺の半身。
世界で一番だって言える。
「あれ?景吾どうしたの?」
「…………」
心愛以外の女は必要ねぇ。
だから、俺に何かが話しかけてきたが無視して、医務室に向かう。
さっさと心愛を寝かせねぇと、こいつは一回体調崩すととことん悪くなるからな。
「ちょ、景吾!」
「っ、」
“何か”を無視して通り過ぎようとすると、“何か”が、心愛以外の何かが俺に触れる。
汚ねぇ汚ねぇ汚ねぇ汚ねぇ汚ねぇ汚ねぇ!!!!!!
「触んじゃねぇ!」
「え、」
心愛以外の女が俺に触るなんて吐き気がすんだよ。
気持ち悪りぃ。
“何か”の手をはたき落としてから、俺は心愛をそっと撫でると、今度こそ医務室に向かった。
大切な大切な俺の半身。
なんに変えてでも、俺はこいつを守ってみせる。
例え、それが人を殺すことだとしても、それで心愛が護られるなら、喜んでやってやるよ。
荒川Side
景吾にはたき落とされて、じんわりと赤くなってしまった手のひらを無表情で見つめる。
やっぱり、あの女は蜜乃の敵。
「あはっ。」
蜜乃の邪魔をするなら、また、殺してあげよ。
敵は皆殺し。
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