「マネージャーはこれで全員か…じゃあ、監督の話が終わったらそれぞれ自己紹介しろ」


跡部景吾が話している間もあの子は私を睨み付けていた

私はそれがすっごくいい気味で思わず笑ってしまった


「(なんなの?!あの女!景吾の妹みたいだし…ムカつく!)」


あの子はホントに顔に出やすいなぁ
私が憎いですって顔に書いてあるよ

私があの子のことを考えていると、どこからか視線を感じて辺りを見回す
そうすると、有澤さんと四天のマネージャーの男…?が私をじっと見ていた


「――では、これで私の話を終わりにする。みんな心して合宿に取り組みように。次はマネージャーの紹介だ。マネージャーは各自自己紹介しろ」


私たちは榊監督に呼ばれたので各自自己紹介をする

私は最後でいっか…


「有澤夏香だ。よろしくしないでいい」

「荒川蜜乃です!サポート頑張ります!」

「七坪上総だ!俺はテニスやってたから、球出しとかも出来るから気軽に頼んでくれよなっ!」

『…跡部心愛です。至らない点もあるかと思いますが多目に見てください』

「これで自己紹介は開会式は終わりだ。てめぇらは自分の部屋に荷物を置いてこい。その後は各自、自由行動の時間とする」


跡部景吾の言葉を聞くと、ほとんどの人が自分の学校の部長に部屋割りを聞きに行った

私は一人部屋の方がいいんだけどな

そんなことを考えながら、私は自分の部屋を幸村精市に聞きに行こうとしたが、それは私の腕を掴む手によって叶わなかった


「…心愛は俺様と来い」

『っ…!はい、わかりました…』


跡部景吾は私の腕を引っ張ったまま無言で歩き始めた

恐い恐い……!
母様にも父様にも怒られるのかな?
そしたらきっと、あの家に連れ戻されちゃう…!
私、このまま立海にいたいよ

……あれ?私なんで立海にいたいんだろう?
どうせ立海にいても大事な人なんていないのに…

最近、私、変だ…

私が自分自身の変化に戸惑いを感じてると、跡部景吾の部屋まで着いたみたいで跡部景吾は部屋を開けると私を連れて入って行った








戸惑い



 
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