私たちが中に入ると青学と氷帝のテニス部レギュラーが自分たちの場所で話ていた

あ、有澤さんもいる…

横目で有澤さんを確認すると私は自分の座る場所に座った


「ねぇ!君跡部の妹だよね?」

「慈郎こいつがか?」

「うん!そうだC!」

「へー」

「岳人。あんまり女の子はじろじろ見るもんやないで」

「クソクソ!侑士に言われないでも分かってるって!」


なんで氷帝が私に話かけてきたの…?
あの子じゃないの…?


「ほら困っとるやないか」

「えー慈郎のせいだろ!」

「俺はただ聞いただけだCー!それより跡部の妹なの!?」


私が答えるかどうか迷っているとあの子がこっちに来た


「じろちゃん!侑士!岳人!三人とも久しぶりー」


――っ!なにあの三人の目…
なんで?なんでなの?
あの子から聞いてた情報と全然違う!
あれは好意の目っていうよりもむしろ―……


「さっきさー景吾に挨拶したらひど「話かけないでほしーC」…え?じろちゃん?」

「ホントだよな。俺らに話かけんじゃねぇよ」

「岳人まで……なに、言ってんの、?」

「岳人と慈郎がすまんなぁ。」

「侑士……!」

「こいつら本音をそのまま言っちゃうんや。」


なに、が起こってるの?
分からない。分からないよ。


「なんで―…《パチンッ》

「これで全校きたな。これから開会式を始める!マネージャーは自己紹介をする!俺様の前に集まれ!」


話しているうちに四天も来たらしい

あの子は私を思い切り睨み付けると跡部景吾の前にさっさと行ってしまった

私も早く行かなくちゃ

そう思って椅子から立つと忍足侑士が私の手首を掴んでそのまま自分の胸に私を引き寄せた

忍足侑士は低い声で私の耳元で呟く


「確かに慈郎の言う通りやな……これからよろしくな?心愛ちゃん」

ぞくっ
『っ!離してくださいっ!』


私が思い切り手を振り払うと力を入れていなかったのか簡単に振り払えた


「心愛ちゃんは耳が弱いんか。かわええな」

『っ!私、マネージャーなので行きます』


私はその場から逃げだした


「侑士ー!なにやってんだよ!立海が睨んでるぜ?」

「そうだCー!忍足だけズルい!」

「まぁまぁ後でまた話かければええやろ?俺も気に入ったわ」

「俺が最初に見つけたんだからね!」

「わかっとるって」

「お前らなー…俺も話したかったんだからな!」

「後で、な」








廻る廻る



 
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