合宿まであと4日――


荒川Side


あーほんっとムカつく!!
なんなの!あの女!

立海のレギュラーはまだ私を好きになってないし!
あの女のせいなのかなぁ?

跡部心愛!
名前が生け贄の名前と同じで不愉快なんだよね
ほんっとイラつく!
しかも名字は景吾と同じだし
あーやだやだ!


「今日も蜜乃がドリンク持ってくから蜜乃の残りの仕事よろしくね!」


早くドリンク持ってってあげないとね!
休憩まで時間ないし!

あっ!あそこにブン太がいる!


「ブーン太!そんなところでなにしてんの?」


蜜乃はそう言ってブン太に軽くボディータッチをした
馴れ馴れしくやるより軽くボディータッチした方が男受けいいんだよね!


「あ?お前かよぃ…別になんにもしてねぇから触んな。それに名前で呼ばないでくんね?」

「えっ…あ、あぁうん。ごめんね!」


っ!なんなの!ちょー生意気!
蜜乃はこの世界のお姫様なのに!
蜜乃がいなかったらみーんな生まれなかったんだよ?

………やっぱりあの女のせいなのかなぁ?
あの女が蜜乃の世界壊そうとしてんのかなぁ?


「ねぇ。ドリンクまだなの?」


そこまで考えてると精市が蜜乃にドリンクを求めてきた


「あっ!ごめんね!はい、どーぞ!」


上目遣いをしながらドリンクを渡す
上目遣いは女の子の武器だもんね!
まっあの女がやったら気持ち悪いだけだけどー


「あのさ、いちいち渡さないでいいからベンチにでも置いといてくれる?それに君、他に仕事あるんじゃないの?」

「え?私ちゃんと自分の仕事終わらせたよ?」


そうだよ!
だって蜜乃は夢小説のお馬鹿な逆ハー狙いとは違うもん
語尾だって伸ばさないし、仕事だってやるし、戸籍もちゃんとあるように転生トリップ!


「でも、心愛はまだ仕事やってるんだよね。ドリンクをベンチに置いたら心愛を手伝いなよ」


………は?なんなの?
なんで蜜乃があの女なんか手伝わなくちゃいけないの!
やっぱりあの女は潰さないと駄目なんだ
まあ蜜乃は嫌われもちゃーんと読んでたから、自分が嫌われないようにあの女の居場所を奪ってあげる!


「わかった!」


あ、でも今やったら面白くないよね
やっぱり合宿があるんだからその時にやらないとね!

そんなことを考えてると、あの女がいる部室裏についた


「跡部さーん!一人で仕事させちゃってごめんね!私も手伝うよ!」

『(この子なに考えてるんだろう?)では、よろしくお願いします』

「うんわかった!」


跡部心愛を絶望させるのは合宿の時!
蜜乃には味方がいるもんね!
氷帝学園っていう強い味方が!





この世界のお姫様は私!



 
24/90