合宿まであと6日―――


授業の最中にあの子とここ最近のテニス部レギュラーについて考える

最近あの子は、私に文句を言うことが多くなってきた

内容は立海レギュラーが相手にしてくれないや氷帝のテニス部レギュラーはかっこいいなど
あの子は氷帝のテニス部レギュラーを全員虜(言い方古いかな?)にして立海に転校してきたらしい

じゃあ、私の兄もあの子が好きなのかな?
そしたら、やりづらいな


「じゃあー次跡部できるかー?」


そんなことを考えていたら数学の先生に問題を当てられた
私は立ち上がってその問題の答えを答える


『xは−1≦x≦2です』

「正解だ。じゃあ次は――」


自分の問題が終わったので席に座って、考えに思いを集中する

合宿では、氷帝と四天、青学が来るらしい
私は、家族から嫌われているから跡部景吾が私を妹と紹介するのはありえない
あぁ、でも会うのが怖いな
黙って家を出たし


それより問題は、立海レギュラーだ
立海レギュラーがあの子を愛さなくちゃあの子は私の気持ちはわからない
ホントどうしよう


キーンコーン カーンコーン
「よしっ今日の授業はここまで。掃除当番は掃除してから部活行けよー」


先生はそう言って教室を出ていった

もう放課後かぁ
部活こわいな
あの子が立海レギュラーに愛されないで哀しそうな顔を見るのは気持ちいいけど


「心愛。」

『!真田くんに柳くんじゃないですか「どうしたんですか?とお前は言う」…そうですね。で、どうしたんですか?』

「あぁ、今日は俺と蓮二がお前を迎えにきた」

「早く準備して行くぞ」


なんでこの人たちが私を迎えに来たのかがわからない
私なんかほっといてほしいのに


「心愛?早く行くぞ。準備しろ」

『あの、私一人でいけますからどうぞ先に行ってください』


私はそう伝えると自分の席にあるカバンをとって練習へ向かおうとした

しかし、それは真田弦一郎が私の腕を引っ張ったせいでかなわなかった


『っ!真田くん痛いです!―――っ!』


そう言いながら真田弦一郎の顔を見ると真田弦一郎は無表情で私を見ていた


『あ……』

「弦一郎よせ。心愛の顔が真っ青だ」


柳蓮二はそう言って真田弦一郎の行動に注意していたが、柳蓮二もいつもより顔を無表情にしていてこわかった


「…む。悪かったな」


そうして離された腕を私は庇うように胸の前で抱えた


「とにかく、一緒に行くぞ」

『はい…』


その後の部活はいつもよりもテニス部レギュラーがあの子を邪険にしていた
あの子は私をよりいっそう睨んでいて、私は気持ちが良かった
それ以外はみんな普通で特に問題はなく部活は終わった


その日の夜、私が腕に痛みを感じて見てみると腕には真田弦一郎だと思われる手の跡が痣になっていた





腕の痣



 
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