ピリオド
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お前には生きていて欲しい

生き抜いていって欲しい

オレの分まで

オレを忘れて

そして誰かを好きになって

幸せに……







いや、違う


オレを忘れて欲しくない

オレ以外の誰も好きにならないで

生涯 オレだけのものでいて































センセは一人で逝こうとしている

一人で戦って

たった一人で守り抜いて…












「センセ…」

「カカシ…一緒に逝くのはゆ……許さない…よ………オレが命をかけて守ったもの…それを大切にして…」

「嫌だ……センセ…オレも…」

「…カカシ…オレが守りたかった…のは…お前だよ……だから…」

「センセ……ずるい…よ…」


そんなこと言われたら、後なんて追えないじゃない……


「う…ん…」




「カカシ…顔、近づけて……よく見せて…」


顔を近づけると、弱々しくカカシの頬を両手で包み込む。


「愛してるよ…」

「センセ…オレも…愛してる…」



間もなく散ろうとしている命を繋ぎ留めるかのように抱きしめた。
抱きしめ返す腕の力は弱くて………




「センセ……一緒に逝けないなら…せめて心を持っていって…オレの心、センセを愛してるこの心を…」


ふわりと笑った。



「う…ん、もらって…くね……」




「       」




一瞬オレの体を何かがつき抜けた気がした。

そして…センセは微笑んだまま、オレの腕の中で鼓動を止めた……













──カカシ…また…あとでね…──





センセの最後の言葉…








センセは最後までピリオドを打たなかった………









end
06.05.28






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