R-18? 2
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どうなることかとハラハラと二人を見守る暗部員たち。



「とにかく、カカシはまだ13才なんだから、これは読んではいけません」
「センセずるい…」
「ずるくありません。オレは大人だから良いけど、カカシは18才未満だからいけないの!」
「その18才未満にいけないコト教えたの誰さ…」
「う…それは…」


反論されて口ごもる四代目。
それはそうだろう。カカシは四代目の恋人である。
未だ子供のカカシにセックスを教えたのは自分だ。
だがしかし、18禁本を読ませるのには抵抗がある。


「やっぱり駄目なものはダメ」
「センセのイジワル!」


まるでだだっ子のような言い合いのあと、叫んで出ていってしまった。


「あ〜あ、怒らせちゃった」
「どうするんです?四代目」


それまで見守っていた暗部員のひとりが口を開く。


「ん〜、まあ分かってくれるとは思うけどねぇ」
「でも、カカシは読書好きですよ?」
「だけどねェ……だからってこれはちょっと……」


本を見つめながら呟き溜息を吐く。


「まあ、頑張ってカカシをなだめて下さい」
そう言って四代目を送り出した後、大きく溜息をつく暗部たちであった。




四代目がカカシの気配を辿り見つけた時、カカシは湖の畔に生えている桜の木に寄りかかりじっと湖を見つめていた。
こちらの気配に気付くとバツが悪そうに笑った。


「センセ…ごめんなさい」
「ずいぶん素直だね。本はあきらめついた?」
「別に諦めたワケじゃないョ。大人になるまでがまんする…」


口ではそう言うものの、いつか隙を見て読んでやろうと決心していた。


「…………」


だが、それを見透かすように四代目はじっとこちらを見つめている。


「センセ?」



「…カカシ、あんまり大人を舐めんなよ」
「は?」


何の事だろうといぶかしく思い四代目を見つめ返す。


「オレ、別に舐めてなんか…」


「…後でこっそり読んでやろうとか思っているんじゃない?」


さすが年の功、図星を指されてしまった。


「なっ!何で!?そんなことない!!何でそんなこと言うのさ!」


内心を読まれたかと焦り、つい大声をあげてしまう。


「ああ、当たりだ」
「…!!……」


ずばり言い当てられて返す言葉もない。
そんなカカシを見てニヤニヤと意地悪そうに四代目は笑っている。
カカシは悔しくて仕方がない。何か一矢報いてやりたいと思う。


「…何で分かったの?」
「そりゃあ判るよ。カカシの趣味は読書だし、自来也から直接貰ったものだし…第一、オレだって13、14と経験して大人になったワケだからね」
「経験者は語るってやつ?」
「ま、そういうことかな」
「じゃあ…」


カカシがニヤリと笑う。


「センセも13才の時、18禁本読んだんだ」


断言され、どう返事しようか迷う四代目。認めてしまえば読ませることになってしまうから。


「ん〜…まあ…13じゃなかったけどね…」


誤魔化しきれないだろうと白状してみたら、案の定カカシが食ってかかってきた。


「ずるいよ、自分は良くて何でオレはダメなのさ?」
「当たり前でしょ。オレはカカシが可愛いんだもん」
「へ!?」


すっとんきょうな答えに変な声をあげてしまった。
オレが可愛い?いつも変なことを言う人だ、この人は、と内心思いながらまじまじと見つめてしまう。


「オレはカカシにまっすぐ育って欲しいの!」


まるで親のようなことを言ってくる。
だが、それは仕方がないことだろう。事実、カカシが7才の時から育ててきたのだから。

それは確かに感謝している。父が失脚して以来、カカシの味方をするのは四代目だけだったから…。
一緒に生活していくうちに、いつしか恋心を抱くようになっていったけれど。


「オレ…曲がりませんよ…センセの傍にいるんだから…」


少し感謝を込めて言ってみた。それを聞いて照れくさそうに笑う四代目。


「ありがと、カカシ」


額にキスをしながら四代目が言う。


「でも、本はダメだよ」
「チェ、ずるいよ、自分は読んだくせに」


文句を言えば10倍になって返ってくるから言わない方が良いのだが、言わずにはいられなかった。


「オレはオレ。カカシはカカシ」

「何それ?」


またワケの解らないことを言ってくる。
でもここで負けられないとカカシは意気込む。


「ねぇ、センセ」


ちょっと甘えるような感じで話しかけると、ん?と嬉しそうに笑ってくる四代目の笑顔に目を奪われる。

この人の笑顔はいつだって最高の武器なんだ、と改めて思うカカシ。そしてこの笑顔にいつだって勝てないんだ。


こつんと四代目の胸に頭を預ける。すると直ぐに四代目の腕が背に回されやんわりと抱きしめられた。



「かなわないなぁ」


ひとりごちる。


「も、降参」
「?カカシ?」


カカシも四代目の腰に腕を回し抱きついた。


「今は諦めるよ。でも、もうちょっとしたら…読ませて…?」
「もう少し大きくなってからね」


クスクス笑い合いながら唇を重ね合わせ──












後日、身体中包帯だらけになっている自来也と、木陰でのんびり読書するカカシの姿が目撃されたとか。
















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