必殺・上目遣い 3
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オレ…オレ…
センセとえっち……



しちゃった…!



しかも何回も!
うわー!うわー!どうしたらいいんだ!


センセから好きだよ、って言われて、オレも好きだと答えて…。
気がついたらセンセと口づけしてて…。


そして…そして、あ…脚をあんなに開いて…。

思い出しただけで顔が赤くなる。

ベッドの上だけでも何回もしたのに、風呂にいっても…


センセってば、洗ったげるとか言いながら始めちゃうんだもん。
お…音とかすっごい響いて、恥ずかしさが倍増しになって…。
痛かった筈なのに、いつの間にか気持ちよくなって、気づいたらベッドの上にいた。


「あ、カカシ、起きた?」

センセがお盆を持って入って来たから、起き上がろうとしたら腰に痛みが走った。


「イタタタ…」
「あ〜、無理に起きなくていいよ。ごめんね、無理させちゃって」


そんな事言うもんだから、一気に顔が赤くなる。
なんて切り返していいかわからないよ…。


「オレ、これから任務だから。日付変わる頃には帰って来れるから。夜中になっちゃうけど、お前の誕生日のお祝いしようね」


そう言っていつものようにキスをした。
いつもと同じキスなのに、いつもと違うと思うのは何故だろう。

これが幸せっていうものなのかな?

オレ、幸せになっていいのかな?



そんな事を考えていたら、センセがくしゃっと頭を撫でてきた。


「何を考えてるの?」

「あ…なんか幸せで…いいのかなって…」
「いいに決まってるでしょ。オレも幸せだよ」
「センセも?」
「ん。カカシとこうして恋人になれたんだ。幸せでない筈がない」


センセはとびっきりの笑顔でそう言った。
おかげでオレは凄く嬉しくなって、何故だか目の前がぼやけてきてしまった。
泣き顔を見られるのが嫌で布団を引き上げた。センセはそんなオレを咎める事なく、さっきみたいにくしゃくしゃっと頭を撫でた。


「ここにおにぎり置いてくから。お腹空いたら食べて。お行儀悪いけど、今日だけは特別。それじゃ、行ってくるね」


オレは布団を被ったまま頷いた。


「カカシ、行く前に顔見せて?」


涙が滲んでて恥ずかしかったけど、布団で少し拭ってそろりと顔を出した。
ちらっとセンセの顔を見たら、センセは少し困ったような顔で笑った。


「カカシ、だから上目遣いは止めてって言ったでしょ?」
「…そんなの…してない」

「お前のは破壊力があるんだよ。そんな可愛い顔されたら、行きたくなくなっちゃうよ」


センセはふふっと笑いながら言った。
そんな事言われたって…なんて答えたらいいんだ?


「あの…いってらっしゃい…」

オレは何て言っていいか分からなくて、それだけを言うのがやっとだった。だから凄く小声だったけど。

センセは一瞬目を丸くしたけど、すぐ微笑んで「行ってきます」とキスをして任務に出て行った。


帰ってくるのは日付が変わったばかりの15日の夜中。
きっと去年みたいにでっかいケーキとか買ってくるんだろうな。
お腹も空かせて帰って来るだろうから、センセの好きな焼き肉でもしようかな。
野菜もたっぷり添えて。
ああ、煮物にしてもいいな。そして味付けが心配でセンセを見上げれば、やっぱりこう言われるんだ。

「カカシ、上目遣いはダメだって」

って…。





そんな事を考えて、ワクワクしてる自分に気がついた。

オレは生まれて初めて、自分の誕生日が楽しみに変わった。









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