ニャンともわんダブル 2
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幾ばくが過ぎただろうか。
ナルトがはっくしょんと盛大なくしゃみをした。
カカシの身体がピクリと揺れる。
相変わらず、先生ごめんってばよ〜と言いながら毛布にうずくまり、丸くなって寝ているナルト。そんなナルトに布団の中からカカシが声を掛けた。


「オレに触らにゃいと、約束出来るか?」
「え?」


布団を被っているからくぐもって聞こえる為、聞き返してしまった。


「だから、約束、出来るか?」


カカシももう一度、ゆっくりと言い直す。猫語が出ないように気をつけながら。


「する、する! 約束するってばよ!」


勢いよく首を縦に振りながら答えた。
それまでカカシの身体に巻きついていた布団の拘束が緩む。ナルトはするすると布団の中に潜り込み、カカシを抱き締めた。


「ちょっ! 触らにゃいって約束したろ!」
「だって、こうしないと布団からはみ出しちまってさみいだもん」
「『さみいだもん』じゃにゃい! 離れろ! オレに触るにゃ!」
「そんなつれない事言うなってばよ。くっついていた方があったかいだろ?」
「オレは嫌にゃ! 離れろって!」
「何でだよ? 今までそんな事言わなかっただろ? 何で急にそんな事言うんだよ」
「嫌って言ってるにゃ!」


そう言ってカカシはナルトの腕から逃れようともがいた。けれどもチャクラ切れの身体では身動きすら儘ならなかった。


「くそっ。何でこんにゃ…」


カカシは本当に悔しそうに呟き、唇を噛む。


「先生…そんなに嫌かよ。オレに触られんの、そんなに嫌?」
「……………」


カカシは無言でそっぽを向く。
もし、これが本来の姿に耳と尻尾が付いたのなら、ここまで嫌がらなかったかもしれない。だが、今は少年の姿なのだ。
この姿は思い出なのだ、ミナトとの。
大切にしたい。
汚されたとまでは思わないが、二人だけの秘密を暴かれたような気分だった。


「オレ…、先生が猫耳付けたら可愛いだろうなって思ったってばよ。そしたら、その先生とえっちしたいって」
「え、えっち!? お前、オレを殺す気か?」
「殺すって…ンな訳ないだろ!何でそうなんだよ?」
「チャクラぎりぎりでセックスにゃんかしたら死ぬだろ、普通…」


そう言うと何か思いついたのか、シニカルな笑いを浮かべこう言い放った。


「ああ、それもいいかもにゃ。そうすれば、オレはセンセに会いに行ける」「!」
「センセは喜んでくれるかにゃ? それとも怒られるかにゃ?」

「…何か両方のような気がするにゃ」
「………………」
「会って抱きしめて…何で来たのって…。死んだ理由が分かったら、よくもニャルトを誘惑したにゃって怒るかにゃ?」
「誘惑って…そんなんじゃねぇだろ。こうなったのはオレが最初にムリヤリ…」
「関係にゃいよ…。お前と何度も肌を重ねたのは、オレの意思にゃ」
「カカシ先生…」
「まあ、ミニャトセンセは許してくれるだろうけどにゃ。その前にたっぷりお仕置きされそうだけど」


クスクスとカカシは笑う。

「いいよ、ニャルト。オレの事、抱けば?」











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