嫉妬 2
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先輩を責める言葉が次々に出てくる。


「なによ、テンゾウ。お前だってオレじゃなくてアスマに愚痴ってるじゃないの…」

「あれは、アスマさんが先輩のことをよく知ってるし、ナルト達の修行に付き合ってくださってるからですよ。もういいです。先輩が僕に心を開いてくれるのを待ってましたけど、もう待ちません。先輩が僕なしではいられなくなるように、今ここであなたを滅茶苦茶にしてあげます」



何か言いかけた唇を強引に塞ぎ、組伏せた。

始めはかなり抵抗されたけど、息もつけない程の口づけと、身体を弄る愛撫に次第に力も抜けていった。


「先輩…カカシ先輩…」

細身の身体を抱き締め、何度も名前を呼んだ。



その後、明け方近くまで先輩を蹂躙し、今は僕の腕の中で眠るカカシ先輩の寝息を聞いている。

こんなことをしたって虚しいことはよく判っている。
だけど、堪らなかった。
愛する人を求めて、その代わりなんかいない事など解ってるくせに、人肌を他人に求める先輩が…。
何故僕じゃないのか、僕では慰めにもならないのか。

初めて会った時から惹かれていた。いつか肩を並べられるようになりたいと、あなたを守りたいと心密かに想っていた。

それがどうだ。
先輩が他の誰かと寝たというだけで、気持ちが暴走してしまった。

カカシ先輩に触れたら止まらなくなった。
浅ましい自分が嫌になる。


この先、先輩との関係は変わるだろう。
自分がそうしてしまったのだ。今更後悔したって遅い。



腕の中で眠るカカシ先輩に懺悔する。




「ごめんなさい。……でも…好き、です…」





end.
08.06.20




*前


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