四カカ



シャワーを浴びていると、センセが帰ってきた。
センセはオレがシャワーを浴びているのにも関わらず、血塗れたまま服も脱がずにシャワーを頭から浴び始めた。
何も言わず、俯いたまま。

オレはセンセが任務のせいで傷ついているんだと思った。どんだけ酷い任務だったんだろう…。



オレはセンセのベストを脱がし、アンダーにも手をかけた。
センセはされるがまま、全ての衣服を脱いだ。
塗れた忍服をとりあえず洗濯機に放り込み、浴室に戻ってみれば、センセは同じ姿勢のままシャワーを浴び続けていた。センセの足元には血がヘビのように流れ、排水溝に吸い込まれていった。



「センセ、イスに腰掛けて。髪、洗ってあげる」


センセは返事しなかったけど、こくんと頷きイスに座ってくれた。
オレは湯をかけ、シャンプーを手に取って洗い始めた。少しずつ泡が立ち、センセの金色の髪を隠していく。
全体を洗い終え、泡を流そうとシャワーに手を延ばせば、いきなりセンセがオレのペニスを握ってきた。


「うわっ!センセ!?」


センセは握っても何も言わず、俯いたまま。


「センセ…全部洗い終わったらね…」



センセがどんな気持ちでオレのモノを握っているのか分からないけど、オレは握られているだけでどんどん硬くなっていく。
恥ずかしかったけど、言葉を発しないセンセを思うと、放してとは言えなかった。
泡を洗い流し、体を洗う為にしゃがむと、オレを握っている手も一緒に下がった。
おかげで洗いやすかったけど、握られたままってのは変な感じ。
手を握って離さないじゃなくて、ペニスを握って離さないだもんなぁ。端から見たら絶対笑える。
そんな事がちらと頭を掠めたけど、それよりもセンセの尋常じゃない様子が気になって仕方なかった。
全てを洗い終えてから、ようやくセンセは口を開いた。


「カカシ、浴槽に腰掛けて脚開いて」


オレは言われた通り脚を開いて座った。
センセはオレのモノを口に含みしゃぶった。性急なそれにオレは一気に高みへと登りつめる。


「あっ…あ…センセ、も、出る…!」


センセは吐き出された物を飲み干すと、浴室を出て行った。
息を整えてセンセの後を追う。センセはベッドに腰を掛けてオレを待っていた。

その日のセンセとのセックスはきつかった。
ろくな愛撫もされないまま挿れられ、苦しくて辛くてたまらない。
けれど、それはセンセの苦しみのような気がして、オレはセンセにされるがまま身を任せた。



ねぇ、センセ。
センセがこうやって苦しみをぶつけてくれるのが、オレは嬉しいんだ。少しはセンセの役に立てるような気がして。
少しは分かち合えるような気がして。



だから──








10.04.22






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