「お前は僕だけを見ていればいいんだよっ!」
かっ、となって口から出た言葉に、僕ははっと息を止めた。しん、とその場が静まり返って、みんなが僕となまえを交互に見比べている。あまりの恥ずかしさに、顔から火が出そうだ。なまえはというと、ぽかんと口を開いて、僕を呆然と見ている。ああ、逃げ出したい。穴があったら入りたい。消えたい。
「はっ、」と声を出したなまえの顔が、見る見るうちに赤くなっていく。恥ずかしそうに視線を僕から外して、口元を手で覆う姿を見て、今度は僕がぽかん、と口を開けてしまった。でも、ちらりとこっちを見たなまえと目が合えば、つられるようにまた恥ずかしさがこみ上げてきた。なまえはいつものへにゃ、とした気の抜けた笑顔を浮かべて、
「…りょーかい、三木ちゃん」