社内セックス談

 私の上司に、浮ついた話は一切聞かない。
 きっと、興味がないんだろう。それ以前に、興味をもつということすら考えたことがないのだろう。
 いいとこの出だから、縁談のはなしとかが持ち掛けられているのかもしれないが、

 『今は、聖下に尽くしたい故』

 などと言って断っているところが想像出来る。
 今時、硬派を気取る人なんて、絶滅危惧種ですねえ。

 まあ、そんな女を自分好みに開発するのが男の醍醐味でしょう。



 「ぶ、ブラザー・マタイ……」

 「何です、局長」

 「何のつもりだ…?」


 局長は、結構狼狽しているのが見て取れた。他の部所…とくに国務聖省にはかなり厳しいが、身内にはとても寛大で優しいので、抵抗する事など考えていないだろう。現に、状況に戸惑っている。
 局長の寝室に押しかけ、いきなり両手の自由を奪うようにして縛ってきた者に対し、こんな無防備で抵抗もしないなど、本当に異端審問局長か疑ってしまうところだ。


 「何だと、思います…?」


 耳元で囁いてから、口移しで液体を飲ませた。まったく、無防備すぎて心配だ。私が裏切り者で、局長を殺そうとしていたら、あなた…死んでますよ。
 まあ、これで、否応なしに体は反応してくれるでしょう。
 液体を嚥下させた時、局長は、信じられないとでも言いたげな目で見ていた。

 思わず、クスと笑ってしまった。まだ、分かっていない。純粋に疑惑の目で私を見ている。
 嗚呼、この目が快楽に溶けてしまうところが早くみたい……。


 「だから、何なのだ…っ、それに、体が」

 「熱いですか?」


 素直に教えてやるほど、私は出来た人間ではないので、答えを与えない。私が局長の頬を慈しむように撫でることで、息を呑み、やっと抵抗らしい視線を向けてきた。
 私は、局長の硬い尻や腿、二の腕をゆったりとまさぐりました。すると、体を震わせて熱い溜息を漏らした。
 無意識なのが、また煽情的だ。顔をほてらせ、うっすらと涙を浮かばせている。
 即効性の催淫薬を極秘ルートで手に入れただけのかいがあった。


 「そうですね、まずは自分で弄って頂こうか」

 「い、弄る…?」


 ああ、それすらも知らないんですね。
 というか、(不意打ちで)縛りあげられているのにも関わらず、無知過ぎることが理由で、そっち方面の考えには及ばないから、急激に高ぶる様子がないのも当たり前といったところか。
 まあ、少し怯えている姿が可愛いので許して差し上げます。

 こうやってですよ、と局長の手を性器に導いてやると、顔が一気に朱に染まった。


 「なっ、何故そんなことを」

 「私が見たいからです」

 「なっ、なななななんと、はっ破廉恥な…!!!?」


 それ、極東の小国の、紅蓮の方のセリフですから。
 視線をさ迷わせているうちに、局長の脚を開かせた。
 局長が閉じようとするのを、私は肩でもって防ぐ。「ななな何をするっ、やめんかっ」とか喚いていますが、気にしません。
 萎えていたペニスも、少しずつ鎌首を擡げていた。そっと握りこむと、手の中で震え、局長の呼吸が乱れる。

 私は、それを口に含んだ。


 「ひっーーーー!!?」


 まあ、当然の反応ですかね。局長は背をのけ反らせ、足をピンと伸ばす。
 手は後ろに縛られているので、私を離すことは局長には不可能だ。 
 亀頭のエラを中心に歯を当てないように刺激して、鈴口に舌先を押しこんで刺激する。その度に、抑えることが出来ない局長の声が漏れる。
 先程飲ませた薬も手伝ってか、先走りがダラダラと流れ出ている。ふふっ、どっかのエロビデオみたいになってますよ。


 「あっ、ひゃっ、ま、あ、ああぁ!マタイ、止めっーーーーっ!」


 果てそうになったところで、私は口を離す。
 局長が、苦しそうな荒息をする。あと一息なのに、達せないという感覚に堪えているのだろう。
 私は、局長の足の指を口に含んでいった。小指から順に舌で転がしていく。


 「ブ、ラザー…マタ…」

 「何でしょう」

 「おか…しく、なりそ、だ…」
 

 おかしくなれば良いですよ。
 体の自由が利かず、知らなかった体験に、足の先までもが性器のような性感帯となっているのでしょう。
 親指を先程したように、ペニスのようにしゃぶってあげると身悶えが激しくなる。
 私は舌先でもって、足先から膝、太腿、足の付け根に舌を這わせていきました。
 精悍な顔立ちの局長ですが口はだらしなく半開きになって、意味のない言葉が漏れている。


 「ぁっ、っーー!」

 「大の大人が、よだれ垂らして喘いで…はしたない」

 「貴、様…っ」


 ああ、やっと敵愾心を出しましたか。
 そのお遊びも、ここまでしょうか…。
 と、思うはずがありません。どうせこの反抗するような眼差しも、そう長くは続かないでしょう。残念です。

 次に、おもちゃ責めといったところですかね。手持ちのカバンに入れてあった、所謂電動マッサージ器なるものをとりだし、電源をいれ、耳元で振動させました。
 どうせ、これの正しい用途もいかがわしい用途も知らないでしょう。せっかくなので、いかがわしい方の用途を覚えさせたいと思います。ブーンという振動音が局長の耳の奥にこだまし、視界にはいる物体の振動に目をみはっている。その目には、多少の怯えの感情が伺えた。


 「いや、だっ…」

 「嫌だで止めるほど、私は優しくありませんので」

 「悪魔が……っ!」


 珍しい…身内に悪態を吐くなんて。
 私がその初めの人か、と考えると、嬉しいようで、更に弄りたくなるような嗜虐心を煽られる。
 涙目で睨みつける、まったく威厳もなにもない局長の首筋から乳首に、電マを這わせると一気に快感が押し寄せたのか、ビクンビクンと体をくねらせます。見ている私まで思わず興奮してしまいました。口許が自然と吊り上がった。
 息遣いはさらに激しくなり、喉はひくひく音を鳴らしています。

 ゆっくりと時間をかけ、電マを下腹、茂み、太腿に這わせてあげます。電マを茂みの中からペニスに触れないように、アナルへと滑り込ませた。


 「あっ、ああ、うあっ、ううぅ…」

 「ここに、欲しいですか?」


 快感が全身を貫いているのが分かります。振動する度、声を上げているところからすると、全身が性感帯といっても過言ではない状態なのでしょう。
 目を見開いて、私を恨むような目で見てきた。
 そんな局長が愛おしく、太股の動脈の辺りを爪で引っ掻いた。すると、上り詰めたのか、達せなかった分と共に精液を撒き散らした。


 「ああああっーーー!」

 「ああ、果ててしまったのですね。全く、誰の許可を得て果てたんです?」


 演技ぶった口調で、局長に囁いた。
 局長は、譫言のように謝罪の言葉を口にした。勿論、私は


 「声が小さいですよ」


 と、定番のセリフを言った。
 局長が悔しそうに顔を歪めた。
 そろそろ、私も気分がのってきたので、電マをアナルに挟ませながら、私のペニスを無理矢理口に突っ込みました。
 髪ごと掴むようにして、頭を動かさせた。
 あの局長が、苦しそうに、音を立てながらしゃぶっている。教えてもいないのに、局長は天性の売女か…と考えた私自信に苦笑する。

 
 「局長、貴方、男のナニくわえて勃起してるなんて、なんという女ですか」
 
 「違う…っ某は…んぐうっ!」


 実際、局長のペニスは再度持ち上がってきていた。
 私は、早々に局長の口から自身を出し、俯せにさせた。フェラなど、突っ込む前の前戯みたいなものです。局長の震える腰を高く上げさせて、アナルに指と舌を突っ込んだ。
 始めは、舌先で優しくしていたが、だんだん舌に力をいれ、じゅるじゅると音を立てる。


 「うあああっ、止 め、はあうっ…!」

 「よがってる癖に。素直じゃないですね」


 最後に中指と人差し指を使って、入口を引っ掻くようにして出し入れを続けること、30秒ほどで二度目の絶頂に達しました。まだ許さない。


 「膣が、こんなに、グチャグチャですよ?」

 「そ、れがしに…そんな、もの…っ」

 「いやらしいですね」


 私は、 オーガズムに達し、快感に浸る局長を休ませず、指を入れていた所へと、自身を埋め込んだ。
 処女はやっぱキツイですね。多少は痛いが、段々と滑りが良くなり、調度が合ってくる。
 色んな場所をを突いたり刔れば、不規則に裏返った声があがる。
 そろそろ、私の限界も近いので、局長の体を反転させ、脚抱えながらピストンする。
 奥まで当たると、もの凄く締めてくるのが快い。


 「はっ、あっ、あああ、ひあっ!」

 「あーもう癖になりそうです、局長」


 私は局長の中で、したたかに果てた。同時に、何度目かの絶頂を局長も迎え、体を痙攣させた。
 そして、そのままぐったりとしてしまった。
 私としては、もう少し付き合って頂きたいのですが、局長がダウンしてしまったので、断念することにします。
 今後、彼の私に対する態度は、これまでと違ったものになるだろう。これから、少しずつ少しずつ、私好みに開発していくのだ…そう思うと、自然と笑みがこぼれた。



おわり

 マタペテおいしい( ・ω・)
 ペテロがとっても早漏になりましたけど、きっと間違ってないと思う。
 
 執筆:110221


prev next

bkm




×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -