櫂くんのご乱心



櫂アイ


「どうやったらアイチのパンツを誰にも気付かれずに盗めるんだろうな」



放課後。三和が日直で日誌を書いている時だった。今日は珍しく櫂が三和の事を待っていた。いつもならアイチに会いたくて気付けば教室にいない時がよくある。三和は一旦固まりそしてゆっくりペンを置いた



「………」
「な?」
「な、じゃねぇよ!何俺に同意求めてんの!?」



カッと目を見開き叫ぶように櫂に言った。だが櫂はいつものクールな表情。全く持って顔は崩れていない。立ち上がったが、深呼吸をして三和はまた座り何事も無かったかのような素振りをし始めた



「アイチのパンツ水玉か縞模様かと言ったら俺は断然、縞模様だ」
「……」
「だがクマも悪くない」
「……」
「どうせなら穿いているのが欲しいのだが何かいい案ないか?」
「うぅうるせぇ!!!いつものクールキャラはどこ行った!?」
「ふっ…。そんなもの星の彼方だ…」
「お前が星になれ!」



また立ち上がって三和は言った。持っていたペンが力が入りすぎたのかボキッと不吉な音を立てて折れてしまった
たまによく櫂は「アイチアイチぺろぺろぺろぺろ」と言っていたが何も聞いていないとばかりに無視をしていた。しかし限界だったのかキャラ崩壊気味だ。だが表情は一切崩れていない。むしろドヤ顔をしている



「どうやったらアイチぺろぺろ出来るかと考えたんだが、チョコプレイや生クリームプレイはどうだろうか?」
「丁寧にチョコと生クリーム用意しやがってパティシエに謝れよお前」
「一度アイチをデコレーションしてみたいと思ってたんだ」
「今実際に櫂が持っているものを皆様に見せなれなくて本当に残念です」



見せられてもモザイク処理が必要だろう。櫂が何を持っているのかはきっとイメージ通りだと思う。とにかくこの乱心している櫂をどうにか鎮めたい一心だった。この状態だと本当にアイチはぺろぺろされ、触手プレryを受けることになってしまう



「とにかく今、俺はアイチのパンツが欲しいんだ!」
「駄々こねんなよ!」
「お前もアイチのパンツを狙って…!?」
「一言も言ってねぇよ、そんなこと」
「知っているか?櫂アイは公式だ!」
「70話で新たな彼氏登場したよなコーリンちゃん」



これ以上はまずい、と思った三和はとりあえず日誌を職員室に届けに行きアイチに一言メールで「逃げろ」と送った
きっと逃げても櫂の鞄に入っている怪しいもので遊ばれるに違いない…と思ったがこんな気持ち悪い櫂と一緒にいたくなかった三和はさっさと帰った




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