教えて!アイト先生
加賀アイ
三次創作
「また、か……」
はぁ、とため息をついた。思わず肩を落とした。目の前にあるモノに対してどう処理…もとい対処しようかと
「今回はね、加賀さんの好きなものを沢山入れたんだよ?」
目を離すとこれだ。いつぞやの鍵穴から入って来た時のまさにクトゥルフ現象の様に下手の横好きとでも言うかの様に目の前にある“タベモノ”を指差していた
アイト曰く『食べ物』らしいが俺にとっては『タベモノ』だ。この違いは大いにある。アイトにとっては食べれる物だが俺にとってはタベモノという名の物体にしか見えないのだ。第一モザイク処理をしている時点でアウトじゃないか
「…俺は遠慮する」
「ふぇえ!?確かに僕、料理は苦手だけど………せっかく加賀さんの為に作ったのに…」
「う゛……」
しゅん、とまるで捨てられた子犬の様に俯いてしまった。時折上目遣いでちらちら見てくる。反省しているのかしていないのか全くあざとい
「ちなみに…ちなみに俺の好物と言っていたが何を入れたんだ?」
「まずはお肉だよ!ラム肉!」
「略すな」
「ラムフォリンクスの肉」
「却下」
「えぇ!?貴重なのに…!」
「そりゃそうだろうな何せ絶滅したんだから。いや、と言うか何故お前……」
いや、と聞くのを止めた。これ以上聞くとややこしくなりそうだ
「……後は」
「あとは山羊!山羊肉も貴重なんだよ」
「種類は」
「シュブ=ニグラス」
「いらん。次」
「このイカリングは?加賀さん好きそうなんだけど…」
「クトーニアンは却下だ」
「……ぐすん」
などとまぁ良くわからないショクザイばかりだ。覗こうにもグロテスクすぎて何が何だかわからない。というかイカリングだったのかそのピンク色のヤツは。鍋にグツグツとなっている中にイカリング……。まぁクトーニアンと考えれば……いや、と言うか食べないし
「と、言う事で俺はいらん」
「そんなぁ…!じゃあこれどうすれば…?」
「どうするも何も……」
「加賀さんが食べてくれないと僕のSAN値減っちゃう…」
いやいや俺SAN値が減る。むしろ失くなる。死ぬぞ絶対
「じゃあ今度こそ、上手に作ってみせるね!加賀さんが食べたくなるような!」
にこっ、と嬉しそうにハニかむアイト。いやハニカムな。あれは絶対にまた作る気だ。そんな事されたら俺のSAN値が本当に失くなる。ましてや自覚をしているはずのアイトはGAME3辺りなのかレンカと会って記憶がどこか飛んだみたいだ
「また作るから待っててねー!」
と、何処に行くのかわからないが手を振りいなくなってしまった。……予想はつくが。台所だキッチンだ料理だ
一刻も早く買い物に出掛けたエリが帰って来るのを祈る加賀であった。
(セレファイスクールナイトメア)