とある日常の話し



コーアイ


「コーリン最近どうしてそんなに嬉しそうなの?」



と、いきなりレッカに聞かれた。本当にいきなり。顔を覗くようにして首を傾げながら



「な…何よいきなり」
「だって此処最近ずーっとにやにやしてるから」
「し、してないわよ!」
「ムキになっちゃってー。怪しい〜」



いつもの様に手を口に当てながら面白そうに笑っている。悪魔だ。しかもこれが分かってて言っているのだから余計タチが悪いのだ



「あ、もしかしてあの子だったり?」
「なッ!?ち、違っ…!違うわよ!別に先導アイチなんか…!」
「あっれー?私、『あの子』しか言ってないのに何で先導アイチってコーリン言うのぉ〜?おっかしいなぁ〜?」
「!!」



本当にタチが悪い。暇さえあればこうして絡んでくる。自分にとって面白い事があれば尚更だ。そしてその様子をただニコニコと笑いながら見ているスイコはもっとタチが悪い



「そんなコーリンちゃんにはこれをあげまーす☆はいどうぞー」



『人の不幸は蜜の味』と言う言葉はまさしくレッカにぴったりだ。はい、とレッカからは手紙を渡された。丁寧に折られてそこには見知った字。差出人は―――



「あ、ありが、とう!」
「どう致しましてー。ぷぷっ良かったね〜」
「うるさい!別にそんなんじゃな「あーはいはい照れない照れない〜。ロクにアドレス交換出来ないコーリンはお手紙書いて正解だったね」
「なぁ…!も、もぅあっち行って!!」



おー怖い、とレッカは笑いながら部屋から出て行った。それを確認したコーリンは一息ついてから手紙を見た。ゆっくりと開けていく。そこにはつらつらと丁寧に書かれた文字。無意識に表情が緩む。途中漢字の間違いを見つけて笑った。そんな些細な事でもコーリンには嬉しかったのだ




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