切りたい切りたい切りたい切りたい切りたい切りたい切りたい切りたい切りたい切りたい切りたい切りたい切りたい切りたい切りたい切りたい切りたい切りたい切りたい。切り刻みたい。その脳裏に。その眼に。その媒体に。その深部に。ああ、ああ、ああ、ああ、その衝動も未練も後悔も迂闊に手放せない。なぜだろうむしゃくしゃして頭がわしゃわしゃしてどうしてだろう月が赤く見えておかしい。おかしい。おかしいのに誰も彼も普通だ。手を振って踊るのだって私は、きっと融通の利かない媒体。ばたばた羽ばたかせて飛んでさようなら。そしてふと見直した頭上の月は青い。街が月明かりに照らされて青く不気味で手のひら返して黄色くなる。差し迫って押し潰されかけて心臓を鷲掴みにされてその脳裏に、その眼に、その媒体に、その深部に、しゃきん! 切り刻まれたい。

120402.




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