ぼくは最初に云ったんだ。きっと何があってもコトネの幸運と勝利を祈っていると。そして君は云ったんだ。それは押し付けがましい願いだと。
食い違いを食い千切っていつか世界にばらまいて、君の眼に見えるものがぼくが蔓延らせたものであってほしいと夢に見て、そして最後はいつしかきっとそれは正夢になってほしいと願うのだ。果てしなく、そして途方もないのに目を輝かせて君の野望を願うのだ。実に独占欲が強いと笑ってくれても構わないさ。
旅をして、何かしら傷付いて、君が世界もパートナーさえも見限ったとして、脱力して落としたものを一つずつ後追いで丁寧にぼくは拾っていくから、無理をしないで突き進んでくれよと面と向かって云う勇気がただ欲しい。それは願わくばチャンピオンだとかポケモンマスターになるために必要な過程ならばぼくは文句も、駄々も、捏ねない。君のことが第一で、君のことがなによりも一番気になって、それはまるで恋のようだけど、そうやってなにかを自覚して、ぼくは君の元を、きっと去って、もう二度と僕の眼にさえ、君を捉え触れさせてくれることすらないんだろう。

120310.




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