ああ わめきたくない わめきたくないのに
怒鳴りちらしなくないのに
脳がかってに 騒げ と呼び掛けてくるから かってに 体と口が 動きだす
でもおかしなことに それは快感で わたしは 気持ちよかった
まったく不可解で わたしはわたしじゃないみたいだ
下卑たことばも 乱暴なこうどうも すべてが いま わたし で
それらを視姦しているまわりのひとは
やるせない顔と やってやれという顔と やめなさいという顔で
混乱した脳は 錯乱して 半狂乱になったわたしは 勢い余って 苦しくて教室を 飛び出した

ああ わめきたくない わめいたって 空気がまずくなるだけなのに
脳がかってにわたしを 左右して わたしはいつしか従ってしまうから わめいて ないて どなりちらして 黙殺する
教室中は どよめいて わたしは 滑降の餌食となった それは 後悔と はずかしめ というなの 餌食に
みずからを おいこんだ先にあるものは 快感と絶望と虚無だ
わたしはただみすえるだけをして 学校を 人を 脳内を 見限った

実直なほうが美しい とあのひとがうたったから わたしは 実直なわたしをうみだしました
こんなにも 正直で わらえる

ああ わめくことも はむかうことも 子供さながらだと見過ごして そしていつかそんなことを思い出して終わるに違いない

これから たくさんの夢を きぼうを 自尊心を 一生履き違えて
終わるに違いない

120114.



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