君を愛した。
いなくなった君を。

まだやわらかくてあたたかい君を
この手に確かめ
払う土と想像した末路

消えていく灯を
とどめる術だけを
僕は知らない

震える自分の手が
冷えていく君のからだが
融け合って無くなればよかったのに

幽かな君の残り香を
痛むほどに刻み付けて
ばらばらに失くす


僕はいくつ 季節を巡ればいいのだろう
僕はいくつ 夜を迎えればいいのだろう

いつだって

君だけが足りない


(某月某日)




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