皆様、ご自愛下さいませ。私の分まで自分を大切になさいませ。貴方は、貴方は大切な人です。貴方のために泣くのです。貴方は混沌を晴らして、想いを掠めましょう。嗚呼、こうして貴方は、生きてゆかれるのですね。嗚呼、仕様もない声が漏れる。嗚呼、嗚呼。

これは慰めです。生きるを知らない己への慰めなのです。温い心持ちを、携えてゆく場所など無いのでしょう。
皆様、ご自愛下さいませ。私の分まで自分を大切になさいませ。これはいつぞやか、誠に腐心な出来事。信じれなくても、認めたくなくても、今ではなくて、もっと先の事を考えたら、ここで馬鹿げていると達観して死んでしまうより、生きていた方がずっとまし。
貴方は必ず生きていて。私を、壊しても、生きていて。

110311.




第3回BLove小説・漫画コンテスト結果発表!
テーマ「人外ファンタジー」
- ナノ -