昔は、ただなんとなく、それが正しいと思っていたけど、今の自分にはそれは、ただの反抗心だっただけだと、判る。それを口に出せば、全部が悪い夢だよって、うさぎのマスコットが壁から顔を覗かせて言ってくれる気がした。それを伝えれば、誰かが解って何かまじないをかけてくれる気がした。でもやっぱり、こどものたわごとだと、皆は決め付けていて、自分は皆に、うざい、とか、思っていた。今思えば、うざいのはその時のわたし、なんて思う。でも、そう思っていた事で、今の今まで、ただ平常心を保っていたんだと気付いた時は、絶望を見た。

空が真っ青だったあの時は、台風が去った直後だった。ある場所に往けなくて、理由を知らない大人たちに泣いて喚いた。ある大人との普通の談話が、いつの間にか口喧嘩になっていた。殴っても凹まない壁と、泣いても浄化されない不穏が、いつまでも残ってて、わたしを危機とした。

いつか、いつかは絶対に、良くなるように。
あの日には、戻りたくないから、もう二度も、あれには遭いたくないから、だからもう、おわろう。
潮時が判らなくなったり、引き際を忘れたり、戻りたい時に戻れなかったり、あの時を後悔するのはよろしくありません。


多分ここまでが、夢だった。これから現実に墜ちて、それから、なんら可笑しな事もなく、笑って、笑って、死ぬんだね。

だから、終わりのない話ばかりを、創ろうとするんだろうね。


さよなら おじょうさん
さよなら ぼっちゃん

もう あえない
もう みえない
もう うごかせない

みんな
とても すばらしかったです
ありがとうございました

110306.




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