※スパンキング


痛いのがすき


パチン、パチンと狭い部屋に音が響く。
尻叩きなんて子供のころにさえされた記憶がないのに。
たたかれた痛みよりも、そのあとからじんじんとした鈍い痛みがキツい。

「く、あ!あ!痛い、痛いよぉ!」

赤く腫れているだろうそこを何度かなでまわし、更に叩く。

子供に仕置きをするように下着をずり下げ、尻だけを高く持ち上げられていた。

呼吸をするとそれに合わせるように痛みが広がる。

「いた、いよぅシズちゃ、」

「じゃあなんで勃ってんだよドMが」

「ひぎっ…!ごめんなさい、もっ、と…」

顔を突っ伏しているから見えなかったけれど、声色は俺をあざ笑うようだった。
低く俺を罵るその声が大好きだ。

バシンと一際鈍い音を立てて衝撃が走った。
それでもシズちゃんから与えられた痛みでぺニスは完全に上を向き、腹との間に先走りの糸が引いている。

他の場所などさわられていないのに。

詰られるその言葉も痛みも叩かれているという行為にさえ快感に変えてしまっている。

浅ましいなと自虐的に笑みを浮かべて、誘うように揺らめかして、娼婦のようにもっともっとと強請る。

「ひ、ぁあ…」

「これだけじゃモノ足んねェだろうが、臨也くんはよ」

俺よりいくらか節ばった指が奥の蕾をなぞった。
丁寧に皺の一つ一つをなぞっていく行為も淫売と詰られる俺には焦らしでしかない。
指の先端だけを飲み込んだまま奥へ誘うように開閉する。
その指は唾液で濡らしてあったらしく、俺の腸液とも混じりゆっくり差し込まれた。

「あ、ぁあッそこ、いいよ…!」

「うるせェ、黙って喘げねぇのか手前は」
「あン、むりだっ…気持ちぃ、」


AVの知識ばかりのシズちゃんは、こうやって喘ぐ方が好きなくせに。
さっきから太ももに硬いの当ててんのは誰だよヘンタイ。

指がつい気持ちいいところに当たり、我慢できなくて背中を弓なりに反らしながら、ひたすら喘ぐ。

童貞上がりのくせにそういうとろは学習力がいいらしく、そこを見つけると集中的にかき回された。


「もういいだろ、突っ込んでやるよ」

「ぁ…は…はやく…」


にゅるりと指が抜け出て、物足りなさそうな吐息が漏れた。
実際もう指では物足りなくなっていたのだが、指が抜かれると何もない穴が疼いて仕方なかった。

金属音を立ててバックルが外れる音がする。振り向かずに枕に顔を埋めると、そこからするシズちゃんの匂いをいっぱいに吸い込んだ。

熱い塊を尻に押し付けられる。
それはもうすでにドクドクと脈を打っていて、凶器としか言いようがない。

「ひ、ゃああ!」

「く、キツいな…」

待ちわびたそこに思い切り硬いそこを突き立てられてイッてしまいそうだ。
まだ、射精するには早い気がして自らペニスをぎゅっと押さえる。
イッた後にシズちゃんがイくまで突き上げられるなんて拷問だ。


「一気に奥まで入れんぞ…」

「ぅあ!、ああだめゆっくり、しないと!イっちゃ、う!」

半分まで埋め込まれたペニスが勢いをつけて奥まで入りきる。
くわえ込んでる縁は限界まで広がっていた。

「我慢しないで何回でもイけばいいだろうが、ヘンタイ」

「まだ動いたら、あ!んぁあ!イく…!」

慣らすような動きは一切せずに無遠慮にシズちゃんが動き出す。
加えてまた尻を平手打ちされ、そのせいで肉壁が締め付けてしまい形をリアルに感じた。
溢れる涙も唾液も枕に吸い込まれ、気持ちよくてもうだめだ。

「でる、でる!シズちゃ、んッ!」

「出せよ勝手に…っ」

「ぁ、ああ!あ!ぃあああ!」

ゴリゴリと奥まで犯されて、我慢できずにベニスを扱いた。
先からびゅくびゅくと白濁を撒き散らしてシーツを汚す。


思いっきり締め付けてやったのに俺の中のシズちゃんはまだ暴れまわっていた。
もう達したっていうのに、硬度はむしろ高くなっている。

こっちは腰がぐずぐずと崩れてうまく力がはいらないというのに。


「腰あげろ。ヤリにくいだろーが」

「もう、む、り…」

「無理じゃねぇんだよ、後少し気張れ」

「ひぁ!」

パン、と小気味良い音を立てて赤く腫れた尻を叩いた。
痛みで中がしまったのに気を良くしたらしく何度も何度も同じところを狙って叩かれる。

痛い、いたい、イタイ、

けど

きもちいい。


叩かれる度にまるで水を失った魚のように跳ねた。
奥まで突かれて、叩かれて、もうわけがわからなくなりそうだ。

「ん、イくぞ…」

「あ!ん、だし、て…!気持ちよくなって…!」

「ぅ、…ッ」

律動が一段と激しくなって中をえぐり、奥の奥で弾けた。
中にじんわりと熱が広がり、目を細める。
萎えかけたシズちゃんのペニスが抜け出た瞬間にゴプリと音を立てて溢れ出した。

ゆっくりと息を整えてシズちゃん見るとティッシュで残滓を拭き取っていた。

そんなシズちゃんの首に腕回して耳元に口づける。


「ねぇ、次は首締めがいいな」


ニヤリ、とシズちゃんも笑った。



もっともっと痛くしてよ。




100526 更新
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