※イザビッチ・ヤンデレシズちゃん・暴力表現あり・小スカというよりお漏らしあり・えろくはない。苦手な方はバック連打



君しかいない、君しかいらない




久しぶりの体での取引。
正直あんまり乗り気ではなかったが、まあ仕方ない。
シズちゃんと付き合ってからは避けていたのだが、そうしないと手に入らない情報なら相手を利用してそれ以上の情報を仕入れるだけだ。
それだけだったはずなのに。



ちょうどホテルに入ろうとしたそのときだった。

「…あ、」
「手前、何やってやがる」

金髪にサングラスにバーテン服、間違いなくシズちゃん。
ここは新宿で、シズちゃんのテリトリーではないはずだ。
額から嫌な汗が伝う。いや、仕事だから仕方ないと自分の中では割り切っているけれどシズちゃんにバレるのはまずい。
相当にまずい。

「そこのおっさんはだれだ」

俺の肩を抱いていた今日の取引相手は、シズちゃんにギロリとグラサン越しに睨まれてその場で崩れ落ちた。
シズちゃんの威圧感はハンパないらしく、ガクガクと取引相手は震えながら逃げていた。


こっちも相当に逃げ出したいんだけどな。

「えっと、あのこれはね、シズちゃん」
「ごちゃごちゃうっせえ」

とりあえずこい、と肩に担がれる。
自分が誰だってきいたくせに、とは言えなかった。それどころじゃない。
シズちゃんの嫉妬をもろに受けるのは初めてだからどうしていいかわからない。
荷物のように担がれたままそう思考をめぐらせた。

そのままシズちゃんのは入るはずだったホテルに入り、空いている部屋のボタンを押して進んだ。

フロントがないところでよかった。なんてまるでどうでもいいことを思った。




「なぁ、なんであんなことしてんだよ」

「誰だっていいのかお前は」

「手前が誰のものかちゃんとわからせる必要があるな」


部屋に入った瞬間ベッドに突き飛ばされた。
痛みに顔をしかめる暇もなくシズちゃんが顔を近づけまくし立てる。
その顔は怒りにまかせているというより、あざ笑うように唇の端はつり上がっていた。
ガン、と頭に鈍い衝撃が走った。
いや、だって違うんだ。
誰だっていいわけじゃない。

「あれは仕事なんだって…」

好きなのはシズちゃんだけだよ。
なんで、どうしてこうなったんだよ。
うまく言葉がでない。シズちゃんが、怖い。

「じゃあ手前は仕事の為ならいくらでも足開くのかよ」
不意に足首を掴まれた。
痛い。少しずつ力を込められているようで段々とギリギリとした痛みが響く。

「ぁが、いたいよ、シズちゃん…っ」


それでも表情は変わらない。シズちゃんがこわい。

「両足イけばしばらく大人しくできんだろ」

シズちゃんの言葉にサッと血の気が引いた。本気だ…っ
本気で折る気だ…
いつもの眉間が寄ったシズちゃんではなく、俺だけに見せていた優しいシズちゃんではなく、口元だけが笑っていた。
こんなシズちゃん知らない。

ヒュッと喉が鳴った。

「やだやだやだやだ!もうしないからしないから!離してやだやだやだやだ!」

怒らせてしまったのは俺のせいだって自覚あるんだけど、足掻いても足掻いてもシズちゃんの前には俺の抵抗なんて蚊ほどもない。

「イくぞ」
耳に舌をねじ込まれ、奥を犯された。

「ぅああああ!!!」

ビキ、と右の足首から鈍い音が響いた。

いたい、いたい、シズちゃん助けて


助けを請おうとも、こんなことしてるのはシズちゃん本人なんだけど。
でもこの状況を助けてくれるのはシズちゃんしかいない。

「あ、痛い、シズちゃ、痛い…」

「次は左な」

「やだ、やだ、やあああああ!」


相変わらず耳の奥を犯したまま一気に握られた。
握られたというか潰れされた。

「ふ、臨也。漏らしちまったのか…」

「う、あ、あ…」
気がつかないうちに漏らしてしまったらしい。

粗相をした子どもを宥めるように俺の髪を梳く。
その手は優しくて、先程俺の足を折ったばかりには思えなかった。
顔ももうぐしゃぐしゃで惚けた顔でシズちゃんを見上げるしかできない。

もう俺にはシズちゃんしかいない。




「これでしばらく目の届くところにいられるな」





それでもいいか、なんて考えるあたり俺もおかしいのだろうか




100429 更新
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