大きなテントの裏。
ピエロのような人の前にいる。
メイクは笑っているのにその人は笑っていない。

私はベンチのようなものに座っている。
ピエロは私にアコーディオンを弾いてくれた。

どうだい、すごいだろう。笑いもせずにピエロが言う。
その後もジャグリングだとか竹馬だとか、手品だとかを見せてくれた。

ピエロの後ろから黒い人が歩いてきて、ピエロに仕事に戻れと言う。
ピエロは走って去っていく。

黒い人は2メートルもありそうな痩躯で、背中が変に曲がっていた。
黒い人が私の隣に腰掛ける。

ピエロに会っても笑ってはいけないよ、と言われる。

黒い人は私の頬を親指で撫でた。骨のような指だった。