気がついたらソニックさんに寄りかかっていた。二人並んで武器のお手入れをしてたのに。慌てて頭を離す。
日が当たって暖かかったからついウトウトしてしまったの。


「ごめんなさい」
「………」


何も言わずにジロッと私の顔を見て武器のお手入れに戻ってしまった。無言が逆に怖い。ちゃんとしなきゃ。


綺麗に磨いた手裏剣を並べていく。たまに擦れて小さな金属音が部屋に響く。この澄んだ音が好き。
そんな事を考えていたらまたいつの間にかウトウトしていて、ソニックさんにもたれていた。



「あ…ごめんなさい」


だめだどうしても眠気に勝てない。せめてソニックさんに迷惑をかけない所に移動しようか。
座る位置をずらそうとした瞬間、ソニックさんの口が動いた。


「お前が俺にもたれるなんて100年速い」
「!」


溜め息混じりにそう言われて、逆に寄りかかられた。
ソニックさんの頭が肩に触れてる。


「あ…あの…」


相変わらず無言だけど、どんどん重くなってくる。これは絶対わざと体重をかけられてる。


「お…重いです」


そう言ったらフッと軽く笑われて、余計にズシリとした感触が強くなった。
重い重い。もう限界。支えきれなくなってゴロンと横に倒れたら、ソニックさんもそのまま一緒に倒れてきた。


さっきまで二人で座っていたのに、今は二人で寝転んでいる。相変わらずポカポカと日が当たっていて、でも後ろにはソニックさんがいて。



「俺も眠くなった」
「武器のお手入れは…」
「後だ」


お腹の辺りに腕を回されて身体が熱くなる。もう全然眠くない。


これは居眠りした私へのお仕置きだろうか。それともただの気まぐれか。眠気は完全に飛んでしまったけれど、速くなる鼓動を振り切るように強く目を瞑った。





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