町を歩いていたら人にぶつかってしまった。だってこんな所に人が仁王立ちしてるなんて思わなかったから。


「ごめんなさい」
「……………」



すごく大きな人。筋肉質な身体。強そう。ハートのセーターもなんだか素敵。
色々考えていたら突然ギロリと睨まれた。もしかして怒ってる…?



「貴様、ソニックちゃんとはどういう関係だ」



ソニックちゃん…?



もしかして音速のソニックさん。間違いない。
ソニックさんの知り合いだろうか?何でそんな事を聞くんだろう。



「えっと、その、仕事仲間です」
「仕事仲間だと?」



より一層目の前の人の眼光が鋭くなって、上から下までジロジロチェックされる。少し怖い。逃げようかな。



「あの…あなたは?」
「ぷりぷりプリズナー。S級ヒーローだ」
「ヒーロー…」
「小娘、今日の所は見逃してやる。だがソニックちゃんのハートを射止めるのは俺だという事を忘れるなよ」
「?」



結局最後までよくわからないままプリズナーさんは立ち去ってしまった。
ヒーローで、ソニックさんの友達の、プリズナーさん。名前の呼び方が随分親しげだったな。あのソニックさんにこんな大きいお知り合いがいるなんて知らなかった。

私はまだまだソニックさんと遠いらしい。



「ヤバ、遅れちゃう」


ソニックさんと修行する約束をしていたんだ。頭の中を切り替えて走り出した。



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