「お前足冷たい」
「勝手に布団に入ってこないでよ。嫌なら出てけばいいじゃない」
いきなり現れて布団に潜り込んできたから驚いた。ソニックが何を考えてるのかわからない。そして足が触れた瞬間に言われた一言。つめたくて悪かったわね。
足元に湯たんぽ入れるの忘れて困ってた所だったの。今から取りに行くのも面倒だし、だからといって布団の中で足が温まるのを待ってたらいつまでも寝れない。
黙って布団に居座り続けている彼の足に私の足を絡ませる。
「………」
「…………」
「ソニックの足はあったかいね」
返事のかわりだろうか。身じろいで私に近付いてくれる。
彼は私が布団から追い出そうとしない事を知っているのでしょう。
私もソニックが布団から出て行かない事を知ってる。
「ソニックの足ぬるくなった」
「お前の足もな」
「もう暖まったからもういいよ。枕狭いからあっち行って」
「ふざけんな」
「っ…」
音速忍者さんに首筋に吸い付かれる。突然の事で心臓止まるかと思った。
「ソ…ソニック… あっやだ…」
「礼はきっちり貰う」
布団の中で組み敷かれてもう逃げられない。
彼は私が本気で布団から追い出そうとしない事を知っているのでしょう。
ずるい。この人には適わない。
「なまえ…」
耳元で低い声で名前を呼ばれてくすぐったい。
恥ずかしい吐息と火照った身体が混ざりあってとても熱い。さっきまでの寒さは何だったのだろう。今はとにかく熱いの。助けて。幸せで溺れる。