吐溜 | ナノ

大戦SS 4

SS武吉×R口羽 現パロ

 注文して運ばれたものは灰皿とコーヒーと紅茶とチョコレートパフェ。
 パフェ?
「俺が頼んだんだよ」
 この男は悪ぶれる様子もなく、僕の前に置かれたパフェを持っていく。
 似合わない。第一僕が頼んだと思われているのも嫌だ。
「子供舌ですよね」
 砂糖の容器を渡す代わりに灰皿を取り上げる。
「そう拗ねるなよ、どうせ俺の勘定だ」
「僕は奢ってくれなんて言っていません」
「まあまあ」
 灰皿には頓着せず、長いスプーンでパフェの生クリームなんかを漁り始める。
 全く似合わない。
 多分僕と彼も似合わない組み合わせに見えるのだろう。
 そんなことを考えながら、ミルクと混ざり合う紅茶を眺めた。
 白と茶色。
 彼のコーヒーを見れば、白と黒が混ざっている。
 僕と彼もこんな風に。頭をよぎって吐き気がした。なんて女々しいのか。
 彼のスプーンはフレークに到達していた。
2014/01/13


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