7話(1/3)

今日は日曜日。特に何もすることはないし、約束も何もしてない。久しぶり完全オフの日だ。ただただ時間を持て余してることに勿体ないなあとは思うけど、これといって何をしたらいいかが分からないから黙ってボーッとすることしかできない。


…あの日以来、私はエースを避けている。

例え、あれがあの人の仕組んだことで、エース自身は何もしてないのかもしれないけれど、それでも私はあの人のこともエースのことも、憎むことしかできなかった。憎むっていったら、なんか違うような気がするけど私は徹底的にエースを避けている。

エースは悪くないって、分かってる。でももしそれが仮にあの人とエースが共謀したことだったら? いくらエースのことが好きでも、それは耐え難い。だったら最初から私のことを突き放しておけばよかったじゃない!って思う。

実際のところ、真実が分からないから私は何もすることができない。しない方が懸命なんだろうけど、私の性格上そんなことは無理に等しかった。


私がずぶ濡れで帰ってきたあの日のことは、サボもルフィも、お父さんもお母さんも、ドラゴンおじさんもロジャーおじさんも、シャンクスも、お隣のコラソンさんも、みんな知っている。
お父さんとお母さんにはこっ酷く叱られたし、私が家に着いたのとちょうどよく、ロジャーおじさんも家に帰っていたみたいで私の姿を見てとても驚いたらしい。

傘を持っていくのを忘れた、と言ったけどみんな怪訝そうな顔をしていた。だって、エースと待ち合わせしてたのに来なかっただなんて言ったらみんなエースのこと責めるでしょう。そんなこと、私は言えるわけもないしできるわけもない。


ただ、サボとルフィは何となく事情を察したみたいだった。私に何かを言ってきたわけじゃなかったけど、あの2人は私からエースを遠ざけてくれるようにしてくれた。エースに不信感を抱いていたから、その行為は私にとってとても助かった。

私の意志だけで避けるんじゃ、やっぱり無理があった。私から頼んだわけではないけど、それでも察してくれた2人が気を使ってくれて本当にありがたかった。それと同時に、サボもルフィも私から距離を置くようになった。それもまたあの2人が考えてのことなんだろうけどほんの少し寂しい気はした。2人がそうしてくれてるのにズケズケと近付くのもあれだから、私自身も2人と距離を置くようにした。


エースを避け続けて、2週間。そろそろ元に戻らなくちゃいけないな、と思う。これ以上あの2人に迷惑をかけるわけにもいかないし。いや、まあそんなことを思うなら最初から避けなければ良かったじゃないか!って思うけど、うーん。それとこれとはまた何かが違かうんだよなあ。


自分の部屋にいても何もすることがないし、小腹が空いたからフレンチトーストでも作ろうかと重い腰をあげてキッチンへと降りていった。







キッチンへと降りたのは良かったけど、肝心の牛乳が無かった。これじゃあフレンチトースト作れないなあ。確か牛乳が無くても作れる方法があったと思うけどどうも思い出せない。調べようにも携帯は部屋に置いて行ったから取りに行くのがめんどくさい。

このままただのトーストでもいいかなとは思ったけどお腹がフレンチトーストを受け入れる状態になってるから牛乳を買いに行かざるをえなかった。仕方がないから500円片手にコンビニへ行こうとしたその時だった。


物凄い足音と共に玄関が勢い良く開いた。(あ、これデジャヴだ)と思ったときにはもう時既に遅しで。何かが思い切り私に突っ込んできて玄関先に座っていた私はそのまま突っ込んできた何かと一緒にぶっ倒れた。


「いって〜〜………!!」
「ったあ………………って、なに…ルフィ?!」


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