窓から差し込んでくる光が眩しくて目を覚ます。今何時だ…、感覚的に昼って感じがする。眠たい目を擦り少し上体を起こして時計を確認するとまだ朝6時だった。
あれ、俺今日すげェ早起きじゃねえか?くあ、と欠伸を一つ。早起きは三文の得というが、いくら早起きしたところでベッドから出ない限り三文の得なんてやってこねェし、今二度寝した方が俺にとっちゃそれが三文分の得になる。
そうと決まればはい、二度寝ターイム。
もぞもぞと布団の中に潜り込んだら何か柔らかいものに手が触れる。何だ?布団に何か入れてたっけと思い毛布をめくりあげるとそこには一糸纏わぬ愛しい彼女がいた。捲りあげたことにより身体が朝の涼しい空気に晒され寒そうに身を縮める。
ああ、そうだ。俺昨日nameと…
「う、うーん…エース…?」
「っあ、わり、起こしちまったか」
「寒いなあって思って…。え、なに今何時なの?」
「6時」
「アホだなあ、寝なよ」
ほれほれと俺の寝ていたスペースをポンポンと叩きそれに合わせてベッドにまた潜り込む。頭まで布団をかぶりなおしてはグイッとnameを引き寄せる。苦しそうに身を捩るnameに、俺はまた強く抱きしめ直す。
「や、エース苦しいって」
「んー〜…好きだァ……」
「…どしたの、変な夢でも見た?」
「いンや、特には」
変なの、と笑うnameに俺をフッ、と笑みを零す。あれだな、たまには早起きしてみるのもいいかもしれねェな。「私も好きだよー!」と俺の胸に頭を擦りつけてくるnameにぶわっと全身が熱くなる。あ、やべェなこれ。
「name」
「んー?」
「勃った」
「………………………………は?」
「勃った」
「やだ、え?嘘でしょ。勘弁してよ私わりと腰痛いんだから」
グッと胸を押され距離を取ろうとするnameの腰を掴み身動きを取らせないようにする。うん、やっぱり早起きっていい。三文の得を一気に得ることが出来そうだ。一糸纏わぬnameの肌に手を添えるとピクッと身をはねさせた。
「っ、ちょっとエース!本気なの?!やめてよ!」
「早起きは三文の得って言うだろ」
「バカ!得すんのはエースだけでしょ!」
バキッと鈍い音を立てて俺の顔面をグーで殴る。まさかグーが飛んでくるとは思ってなかったから俺は腰を掴んでいた手を一度離す。その隙にnameが布団から出ようとするがそんなの、俺が逃がすわけがない。
「name、な?」
「やっ、やだよばかあああ!」
早起きは三文の?得じゃないです!
(オメーら朝からサカってるンじゃねェよい!)
(そうだぞエース!朝からnameの可愛い声が丸聞こえなんだよ!どうしてくれんだ俺の!俺の息子!)
(いやァ早起きっつーのはイイなあ!)
(うっ、も、やだ…絶対もうエースと寝ない…ナースと寝る…)
2015.09.28
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