現世で私と遭遇した先遣隊、普通に尸魂界には帰るんだけど帰り際冬獅郎だけか浦原商店に出向いて浦原さんに俺らと接触した記憶を消してくれねえかと頼む。何でまた?と思うけどアイツの中に嫌な記憶を残しておきたくねえ、と冬獅郎は言う。それと同時に無くなった記憶に関してはもう仕方がないから、今からまたもう一度アイツと……関係を作っていきたいと。これはただの冬獅郎のエゴでしかないけどどうしても私のことを切り捨てられない冬獅郎は最善ではないと分かりつつも浦原さんに訴えた。何か言いたげな顔をしていたけど私から先遣隊と接触した記憶を消すことを了承する。
その日の晩に浦原さんに記憶を消された私。翌朝になって起きてみると枕元に冬獅郎がいて、私は声を上げて驚く。記憶は綺麗さっぱりまた消えていて、冬獅郎に私は「し、死神…??どうしてここに?」と問う。私の中から記憶が消えたのを確認した冬獅郎はまたぎゅっと眉間に皺を寄せて口を噤むけど、冬獅郎は「尸魂界から任務で、……それで、帰る前にここに立ち寄っただけだ」と言う。それにしたって何で私の寝てる部屋に…?と思うけど何やら思い詰めたような顔をしてる冬獅郎に言葉をかけることはできなくて私は「お疲れ様です」とだけ言って床(とこ)から出る。戸を開けると浦原さんが立ってていつもみたいにはよっす〜って言う。冬獅郎は何も言わずにそのまま尸魂界へ帰っていく。
去った後に私は「ルキアと一護以外の死神初めて見たなあ。あの人とも私仲良くなれるかなあ」と浦原さんに言う。「…そうっすね、えみりサンならきっと。きっとまた仲良くなれますよ」と。また? 私とあの人は初対面なのに…と思うもあの小さい死神さんと仲良くなりたいなあと思う私。

現世任務のたびに冬獅郎は浦原商店に顔出しては私と短い時間だけどお茶したりお話したりするし一護と絡んでるところも見てるから私は冬獅郎のことを日番谷隊長って呼ぶ。でもその度に険しい顔する冬獅郎………。
しばらくしてから日番谷隊長って呼ぶ私に冬獅郎でいい、なんて言う。

冬獅郎が足繁く浦原商店に通うのを知った一護はなんであんな通ってんだ?くらいにしか思っていなかったけど何かのきっかけで私が死神だったってことと冬獅郎と私が幼馴染だったってのを知る。
学校で私が昨日も日番谷隊長来たんだよなんて一護に話し掛けて、一護の心境…………モヤモヤ…

ニコニコしながら冬獅郎のことを話してくる私を見て一護はあまりにも報われねえな、と冬獅郎に思うだろうし自分にはどうすることも出来ないのは分かってるけどどうにかこのふたりが幸せになってくれたらいいのに、と思ってくれてたりしたら嬉しい。

冬獅郎に日番谷隊長じゃなくて冬獅郎でいい、とか毎度毎度現世に来ては私の好物土産持ってきてずっと私とおしゃべりしてくれちゃうし、私そんなアホじゃないからもしかして日番谷隊長って私の事好きなの?って思っちゃう。
日番谷隊長ってもしかして私の事好きなの〜?って冗談混じりに言ってみた瞬間場の空気が凍って、冬獅郎は若干俯いて顔色伺えないしあまりにも重くなった空気にこれは地雷踏んだ?と思うし場の空気を変えようとそんなわけないか〜!人間と死神が恋とか超やばいもんね〜とか言ってまた更に重くなる空気…(笑)


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