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『趙将軍、公孫サン様がお呼びです』

「……他の将軍への召集は掛かっているか?」

『いいえ、趙将軍だけです』

「…ああ、分かった。ありがとう…」

公孫サンの下女が部屋の戸すら開けず、戸越しに用件を伝える。
いつもの事に慣れているのか、趙雲から素っ気ない返事と礼を聞くと、彼女はさっさと元の雑務に就くために帰っていった。

趙雲は仕えている主君、公孫サンからの呼び出しに憂鬱な気分を感じずにはいられなかった。

(明日の戦の伝達…だと良いのだが…)

しかしながら、戦に関する伝達というのは、普段は趙雲だけでは無く主戦力である将全員を呼び出して行われる。

(…恐らくは、また…)



公孫サンが未だ若い趙雲を召し抱えた時には、酷く喜んだものだった。
武に優れるのもあるが、主に従順であり、そして、均整の取れた身体と整った容貌を併せ持っていた。

武勇に長け尚且つ忠篤な美丈夫。

公孫サンは戦のみに利用するには惜しいと考え、自室に趙雲を呼び込み、そして無理矢理その身体を抱いた。
酷い痛みに趙雲が悲鳴を上げそうになれば命じて黙らせ、自分が満足しなければ命じて腰を振らせ、まるで自分の意のままに動く愛玩のように趙雲を扱った。

それからというもの、公孫サンは何かあれば度々趙雲を自室に呼び出し、気の済むまで犯し、貪るようになった。


趙雲は今回もそれではないかと内心消沈してはいたが、初めから決め付けるのは義に反すると考え、ある程度身形を整え、公孫サンの元へと向かった。




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