狡い奴





「スモーカー…あれ?」
「………」
布団をめくると、そこには寝顔。
…折角ホテルに来たのに寝てる!
俺の風呂が長かった?いやいや、
たかだか10分や20分だ。
「…何だよ、バスローブ着たのに…」

スモーカーが言ったんだ、
「次にホテルに行ったら色っぽく決めろ」
って、そう言ったから、
頑張って備え付けのバスローブを着たのに。
(我ながら似合ってる、うん)
……ずるいよなー…
俺、すっげェヤる気満々だったのに…
寝ちゃうなんて…

でも、スモーカーの寝顔も大好きだ。
普段、目付き悪ィから、目を閉じた顔は
何かいつもより優しそうに見えるんだ。
あ、勿論、普段でも俺には優しいけどな?
多分、このスモーカーを見れるのは俺だけ。
熟睡してるスモーカーに近付けるのは
多分、いや、きっと、俺だけだ。
だからこの寝顔がますます好きなんだ。


「…にしても」
本当に寝ちまったなら、どうしよう?
俺はまだ眠くねェし、それに
久しぶりの外泊なのに何も無しもなァ…
「…スモーカー、襲っちゃうぜ?」
ベッドに乗り、耳元で囁く。
まぁ、寝てりゃ聞こえないだろうけど。

あ、そうか。そうだよ。
…夜這い、って言うんだっけ?
寝込みでも襲っちまえばいいんだ!
だって…そうだよな?
寝ちまうスモーカーが悪ィんだもんな?




そっと布団を、中にいたスモーカーの
全身が見えるように剥がし落とした。
…上半身は裸で、ズボンだけ。
「……無防備だなァ…」
男色のある奴なら、襲っちまうよ、コリャ。
……男色があんのは俺もか。
小さく笑って、ズボンを下げる。

下に穿いていたボクサーパンツに
スモーカーの物のシルエットがはっきり見えて、
思わずごくりと唾を飲む。
なんか…我慢できねェや。

そっと、スモーカーが起きねェように
ボクサーパンツをずり下ろして、
躊躇わずに足の間に顔を埋める。
掌でやんわり扱きながら
先っぽを吸いながら舐めれば、
口の中は直ぐに青苦さでいっぱいになり
それは次第に熱を持ち芯を持ち始める。

そうなったら、口を一旦離して
バスローブをたくし上げて。
指についたスモーカーの先走りを潤滑剤にして
ゆっくり指を挿入して、解す。

最初は浅く、次第に深くする途中で
うっかり前立腺を引っ掻いてしまって
苦痛な快楽に必死に悲鳴を押さえた。
そのうっかりのお陰で、俺のモンも
すっかり臨戦態勢になっちまった。
…早めにヤっちまおう、多分持たねェし…




柔らかく解せたのを確認して、
性急にスモーカーの腰に跨がる。
そしてスモーカーのモンをケツに宛がい
一気に腰を落とした。
「っ、あ…!……っく…」
騎乗位から一気に腰を落とした為に
いきなり最奥まで抉られ前立腺を突かれ
すぐに絶頂を迎えた。

「…う……くそ、っ…早…」
10秒足らずでイっちまって情けねェ…
腹に飛び散った精液を見て
ため息しか出なかった。

だから今度は、ちゃんと続くようにと
スモーカーの腹筋に手を置いて、
ゆっくりとスモーカーのモンから引き抜いた。
けど。
「っひ、あ?!」
いきなり腰を打ち付けられ、
思わず変な声を出しちまった…

…打ち付けられた…?

「…そんなに溜まってたのか?」
「スモ…っあ…!」
「全く…そんなに急かさねぇでも
ちゃんと抱いてやったのに…」
そう言ってくつくつと笑ってきた。
起きてたのかよ…性質悪ィ!

「なあエース?もし俺が寝たままだったら
この先どうする気だったんだ?」
「っ…!…自分で…動い、て…」
そこまで言ってフ、と笑われた。
「なるほどな。それじゃ、
今日は俺は動かねぇでいいって訳だな」
「……スモーカー、…意地悪だ…」
「何をして欲しいか、ちゃんと言え、な?」
「……意地悪…」

でもそんな、貫かれた状況で
痩せ我慢なんか出来ねェよ…!
普段なら躊躇ってスモーカーが切り出すのを
待つとこだけど…
「…スモーカーに…抱かれてェのに、
自分で…っ、動きたく、ねェ…」
「そうか…よく言えたな」


またフ、と笑うスモーカー。

よかった…まだ夜は長いみてェだ。


激しく…抱いてくれよな?



end



+++



最後までやらせなかった。
久々にR書いたから何となく
gdgdになりそう…と思ったら
本当になったから削除。
収拾つかね(^^)
仕方ない、半端になった訳であり。


本当はこの先、言葉攻めとかいろいろ
甘く鬼畜なスモーカーを書きたかったのに。

いつかリベンジしてやる…!





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