届カナイ愛





ここから先は、

・兄弟同士が嫌いな方
・歪んだエースが嫌な方

にはあまりお薦めできません。

大丈夫な方のみスクロールどうぞ。







+++



「エース?何やってんだ??」

夜中3時。


なんかエースがオレの布団の上に居る。


……何で?

パジャマ代わりに着てたパーカーのファスナーが下げられ、
冷たい指がオレの胸を撫でた。


「エース…?何してんだよ…なんで居るんだよ??」

「いいから黙ってろ。」


そう言われて、問答をピタッと止めた。

でも、エースは手の動きを止めねェ。


少しずつ動きがエスカレートしてって、
エースは手だけじゃなくて顔を胸に埋めて、
舐めはじめた。

「っエース…やめ、て……?」


オレが咎めたら、エースは急に

オレの乳首に思いっ切り歯を立てた。

「痛っ……!」


「俺がそんなに嫌か?
俺がそんなに怖ェのかよ?」


…なんか……今日のエースは…変だ。


怖い。


「エース…本当にエースか……?」
見た目は紛うことなきエースだ。けど…

中身はオレの知ってるエースじゃねェ。


オレの知ってるエースは…もっと優しくて、
もっと明るく笑ってたはずなのに。

今のエースの笑みは…陰湿な感じの嫌な笑い方。


怖い。怖い。怖い。

何だか全てをぶち壊されそうな感じだ。



逃げられない…。



痛いのは、好きじゃない…。

そりゃ夢の為なら傷付いたって平気だ。

けど、痛いのが好きなんてヤツは本物の変態だって
…オレはそう思う。



「止めてくれよ…エース……嫌だ…」

「黙れっつっだだろ?」

涙を浮かべるオレをすげぇ醒めた目で見てくる。

まるで人じゃなくて物みてェに。


エースは自分のズボンのファスナーを下げて、
自分のモンを取り出して。


「口開けろ。」

オレの口に突っ込んできた。
いきなりだったから反射的に頭を退こうとした。

けど、エースはオレの後頭部をガッチリ掴んで許さねェ


エースのモンはどんどん口の中で容積を増やしている。


苦しい…っ……


「…ちゃんとやらねェか?
全然気持ち良くねェぞ?
テメェは…イラマチオでもやらせて欲しいのか?」


嫌だ…

全部、無理矢理。

愛だとかそういうのが…無い…。


口が塞がって返事も出来ないから
行動で伝えるしかねェ。

嫌だったけど、必死で舌を動かした。

嫌だったけど、自分で頭を動かした。


じゅぶじゅぶと音を立ててフェラチオするオレを見下し

「やりゃあ出来んじゃねェか」

そう言われたけど、褒め言葉じゃない。

それくらいは理解できた。


…続けるうちに、先っぽから
苦ェ汁みたいなモンが滲んできてた。


あ、そろそろか?

こういうところは普段と変わらない。

口の中に出されても、前に飲んだ事はあるから
平気…と思っていたら


「ドサッ」


…?あれ?

何故かオレはひっくり返ってた。


……エースに蹴られた、なんて気付かなかった。

唖然とするオレに、エースが呟いた。



「挿れるぞ」


「…っ?!」

挿れるって…

まだ慣らしてもねェのに?
嘘だろ?エースがんなことするワケねェ…


「ぐりッ」


「っ…痛ぁ…あ…!!」

裂ける感覚がした。

そこから生暖かい何かが流れ出すのも。


「痛っ痛ぁっ止めて…嫌っ…止めてくれ!!」

涙が止まらない。

こんなエース…嫌だ……!


「そうか、そんなに嫌か、俺が。」

全く感情が込もってねェ言い方だった。

「俺はこんなにもテメェの事が好きなのにな?」


…違う。

オレが大好きなエースは、こんなに怖くねェ。

でも、見かけは同じ。

左腕のA$CEの刺青。
背中の骨十字のドクロ。
ちょいくせっ毛で襟足の長めの髪。
顔にあるソバカス。

見た目はオレの大好きなエースだ。


ただ、本当のエースは…
…痛がるオレに突っ込んだりしない。

激しく抽出を繰り返しながら、
エースはオレに呟き続けた。

「テメェは…俺が嫌なんだろ?
俺から離れたくて堪らねェんだろ?
だったら」

唾をゴクンと呑む音。

「ブッ壊して、俺だけのモンにしてやる。
テメェの意思なんざ関係ねェようにな。」


そう言って、オレの最奥にブチ撒けた。


「何も考えられねェように、
延髄を麻痺させてやるか?」


意識を絶つ。

下手すりゃ、一生…?


「逃げれねェように、
腱を全部断ち切ってやるか?」


逃げないように、腱を断つ?

嫌だ、逃げたい。


「叫ぶことも出来ねェように、
声帯を掻きむしってやるか?」


「ぃ…やだ……っ……
エース…変だぞ…?
オレは、っエースが」

「俺ぁ昔っからテメェが羨ましかったぜ、ルフィ?
昔っから…テメェが俺だけのモンになれば…
そう、ずっと思ってた」

「だから、今は」

オレの首に爪を突き立て、頸動脈に沿って裂いた。

「っ…痛、ェ……」

次々と溢れる血をズルリと啜り、ニヤリと笑った。

「テメェの体を流れるこの血だって、俺のモンだ」



有言実行、ってヤツか?

エースは本当にオレの右足を掴んで

折った。


「…っぎぃ……」


感覚の無い足。

ただ、骨を折った時特有の気持ち悪さだけ。


「やだっ嫌だぁ止め、て…っ」

「うるせェっつてんだろ?」

口に手を突っ込まれ、舌を軽く引っ張られた。

「いっれェ……はら…へ……っ…」

「この舌もいらねェのか?」

オレの舌を引っ張ったままエースは
それを自分の口にくわえた。
そして…思いっ切り、噛んだ。


プシッと小さな血飛沫。
口の中が鉄の味でいっぱいになる。

オレから顔を離したエースの口からも
赤い糸がツーッと引いた。


(…っ痛……ぇ…)

痛くても舌を回すことが出来ないから
声が出なかった。




足が動かないから逃げられない。
舌が無いから助けも呼べない。


助けて…


***


痛みが全部消えた。

いや、感じなくなった。

多分、全身に限界以上のダメージを受けたせいだ。


痛みだけじゃない。

消えたのは…エース?

エースの気配も感じられない。

第六感まで利かなくなっちまった…?

オレのすぐ目の前にエースはいるのに。


「……?…」

エースの口が動いてる。

何か言ってる。

…でも、聞こえない。


「に」

「が」

「さ」

「ね」

「え」



……ハッキリ、そう動いた。

全身、動かねェ。

だから、オレは逃げねェよ…


…助けて。





…………


分かってる。

俺の気持ちが、ルフィに届かねェこと位。

でも、俺のモンにしちまいたくて…
ひたすら痛めつけちまう。

歪んでてもいい。

…ルフィは俺のモンだ。



end



+++



…何だかなぁ……;


ひたすら歪んだ愛情をぶつけ続けるエース。
だからHより暴力を重きに置いたんですが…

ワケ分からん最後はつまり…

エースから与えられた苦痛のせいで
ルフィは全身ボロボロになって
再起不能、そんでエースに飼われてる

みたいな(←じゃねぇよ)


今回は頁数少なめ。

理由は…
私の中の理想のエールに反してるから∀


ラブラブは書きづらい気がする。
私にとっては…



あ、分かる人は分かるこのタイトル…

敬愛するGackt様の曲、

『届カナイ愛ト知ッテイタノニ抑エキレズニ愛シ続ケタ』
…長いっ……

から頂きました。

昔、クライシスコアでも書いたことあるんですが…


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