満たされた心
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初めて裏山に連れて行ったあの日から、由香の様子がおかしい。
普段からおっちょこちょいで情けない奴、というレッテルを和真から貼られていたが、ここ最近の由香の行動は明らかにおかしかった。

そこにいたかと思えば、目を離した隙に何処かに消えている。
そうして、気付いた時にはいつの間にか戻ってきている。
その度に皆で由香を詰め寄るのだが、彼女は一切口を割ろうとはしなかった。
何処にいたのか、何をしていたのか、その答えはいつもいつも曖昧な笑みだった。

「お前の妹だろ、ちゃんと見張っとけよ!」

ついカッとなって、由香の見ていないところでそうやって、一度だけ叶夜に掴みかからん勢いで言った事がある。
流石に言い過ぎだかと逃げ腰になりながら叶夜の小学生にしては高めの長身を伺い見れば、眼鏡越しの冷たい視線とかち合う。
その冷淡さに、人間味のなさに、背筋に嫌な汗が伝い、頭の中が真っ白になったのを今でも覚えている。
怖いなんて生温い表現では足りない。

「そんな事、言われなくても分かっているよ」

浮かべられた微笑にぞわっと鳥肌が立つ。
きっと、叶夜にとっては地雷だったのだ。
妹に関して、青桐叶夜という少年は良くも悪くも敏感だった。言葉では表せないほどに、彼は青桐由香に執着していた。
最近の少女の行動に少年が苛立っていたのは目に見えて明らかだった。
そこに、和真からの一言で抑えていたものが一気に暴発したのだろう。
発せられた一言は、どこまでも静かな怒気に満ちていた。

やがて、もうすぐ夏も終わり、明日には青桐兄妹が帰る日になった。

「お祭り……?」

「そ、お祭り」

昼食の席、素麺を皆で食べていると唐突に茜がそんな言葉を零した。
由香が疑問符を浮かべ首をもたげる。

「毎年恒例なんだけど、今日の夜、町をあげてのお祭りがあるのよ。屋台も沢山出るし、最後には花火も上がるのよ」

我が事のように鼻高々と語る茜に、内心辟易しつつ、和真は一人素麺を啜った。
だが、由香は目を輝かせていた。
それを見た叶夜も楽しそうだったし、 更に叶夜の笑顔を見た可奈もあからさまにテンションが上がっていた。
以前見せた冷たい表情等嘘のように、ニコニコとした気持ち悪い笑顔に嫌気が差す。

「あ、そうそう。和真、あなたが一番詳しいだろうし、皆を案内してあげてね」

これだからガキは……と、無関心を貫いていた和真は、ぶっと思いっきり口から素麺を吐き出し噎せた。

「は!?なんで俺……ゲホッ……が!?……ゴホッ!」

可奈に背中をさすられながら、茜を恨みがましげに睨む。
しかし、茜は何処吹く風。

「二人ともー、和真が案内オッケーですって!」

和真の言う事を完全に無視し、ふふふと満面の笑みで親指を上げる。

「という訳だから、和真。よろしく」

それに便乗する形で手を振り、叶夜も和真を煽るように笑う。
由香は困ったような笑みを浮かべ和真を見るだけだった。

「……お前ら、人の話聞いてたか」

「はいにーさん。どーどー、どーどー」

怒りに打ち震えながら顔を上げれば、背後に控える可奈も悪ノリを始めた。
宥めるような言葉だが、顔が完全に笑っている。

「俺は馬か!?」

「え!?ちがうの!?」

「かなぁぁ!!!!」

椅子から衝動的に立ち上がれば、横に座っていた可奈が、同じく立ち上がり、和真から小走りで逃げ、やる気のない声を上げる。

「きゃー!にいさんにころされるー!たすけてー!」

「そうか。なら、お望みどおり家の裏にうめてやろう」

ドスを効かせれば、可奈の顔が挑戦的な物になる。

「ハッ、やれるもんならやってみなさいよ」

「かなぁァァァ!!!」

「きゃー!」

和真がじゃれつくように可奈に掴みかかれば、少女は楽しそうに悲鳴を上げる。

「あれ、止めなくていいんですか」

それまで呆然と港兄妹の闘争を眺めていた二人だったが、流石に見るに見かねたのか、叶夜は箸を置き冷静に眼前に座る、未だ笑顔の茜に話し掛ける。

「いいのいいの。……うん!仲良きことは美しきかな」

それでいいのか。

由香と叶夜の脳裏に同時にその言葉が浮かんだが、可奈と和真が楽しそうなら特に何か言う必要はないのかもしれない。
現に、茜がいいと言っているから問題ないのだろう。
たぶん。
と、無理矢理自分を納得させ、茜が言うには仲良くじゃれあっている、二人を見て見ぬ振りをすることにした。
我が子二人を眺める茜の顔は、ただただ慈愛に満ちていた。

夜、結局和真は茜に言われるがまま三人を案内する事になってしまった。
なんでまた俺が、と渋々だったのだが、他の三人に渡された小遣いの額より、サービスなのか詫びのつもりなのか、微妙に和真の小遣いの方が金額が大きかったのでよしとした。
なかなかに現金な話である。

この日は日暮町一丸となって盛り上がる日だ。
メイン会場である公立日暮高校のグラウンドに至るまでの道程にも、既に沢山の屋台が出ており、祭り特有の人でごった返していた。
周りを見れば人人人。
熱気と人々の様々な声に混じり、食べ物と汗の混じりあった、祭り特有のなんとも言えない芳香が辺りを包む。

「いいか、面倒ごとは起こすなよ!」

人波をかき分け道を進みながら、ちらと後ろの三人を見る。
周りに負けないように大声を出しているため、怒鳴るようになってしまう。
和真のすぐ後ろを、叶夜と、その腕にぴったり抱き着いた浴衣姿の由香、更にその由香に、同じく浴衣を纏った可奈が人混みに怯えるようにへばりつき、歩いていた。

俺だけ蚊帳の外かよ、との八つ当たり気味の苛立ちが脳裏を過る。
後で母さんに文句言ってやると意気込み、和真はやけくそになってぐいぐいと無理矢理人混みを掻き分け歩を進めていった。

そんな状態が続いたが、しばらくすると、ようやく高校の校舎に辿り着いた。
普通なら地域の祭りなどは小学校や中学校のグラウンド、もしくは手近な広い公園等行われるものなのだろうが、この町では高校のグラウンドで行われている。
というのも、ほとんどの日暮高校の生徒はこの町の出身であり、意識していなくとも町に対しそこそこの思い入れがある。
そういう事情、そして町の住人の方針もあり、この祭りの運営は高校の生徒が行っている。
大人たちは、屋台を出したり花火を上げたり、結構好き勝手にやってはいるが表面上はあくまでもサポート役。

ようするに、日暮町の夏祭り=日暮高校の文化祭、なのである。

そんな裏事情に、まだまだ子供の四人に興味などある訳がなく、四人は目当ての面白そうな舞台を見つけると、これまでの人混みを歩いてきた疲れなど何のその、無邪気に走り寄って祭りを楽しんでいた。

祭りの会場の外にある屋台は大人達の出した金額は小学生からしてみればそこそこするがいいものが当たる、大人向けの屋台。高校のグラウンドには学生達の出した小学生にも手の出るお手軽な屋台が出ている。
よって、四人の目的地は自動的に高校のグラウンド内となった。

早速面白そうだと輪投げを発見し、挑戦してみた。

「おっー!ぼく!うまいね!?」

気のいい店番の少女が何度も拍手を送る。
最初に挑戦したのは叶夜だった。

最初は乗り気ではないように見えたのだが、由香からの「が、がんばれお兄ちゃん!」の一言で一転。
目が本気になった。
結果、九つの輪は全て命中。しかも一から九の数字の書かれた的に順番に入るという嫌味のような理路整然さ。

結果、一番いい景品を貰えるらしく、彼にしては少女趣味なカチューシャをチョイスしていた。
いや、それはねぇだろ。というか、なんで光るうさみみカチューシャ?ギャグか?
と、真顔でつっこんでしまいそうになったが、叶夜は即座にそれを疑問符を浮かべる妹に装着してはご満悦のようだった。
今この瞬間から、青桐叶夜の中で日暮町の祭りは妹を着飾る品を安価で入手する場、と化した。
横から見た叶夜の真顔が物語っていた。

(ほんと残念なイケメンだな、こいつ)

幼少の和真は、童心に真面目にそんな風に感じた。
こんなシスコンに負けてられるかと和真も意地を燃やし輪を手に取る。
結果は一つ的に入らず、パーフェクトにはならなかった。
それだけで異様な敗北感を感じ、恨みがましく叶夜を睨み付ければ、そんな眼差し痛くも痒くもない、と言いたげな満面の笑みにぶつかる。

続いて由香、可奈と投げていたが、二人とも半分入り半分外れる、という似たような結果となった。

可奈と由香は揃いで小さなおもちゃの指輪を貰ったらしく、二人で楽しそうにしていた。
和真は目当てにしていた筈の景品のヨーヨーを、鼻を鳴らすと乱雑にポケットにしまい込んだ。

「もう全部叶兄にやってもらおうよ。ぜったい景品かせげるよ!」

「……こういうのはやってこそ楽しいんじゃねーの?」

自分の事のように自信満々な可奈に負け惜しみを零す。

「ちゅーとはんぱなにーさんにいわれたくないですよーっだ!」

「へーへー、そーかよ」

舌を出した可奈にもう知らんと一人、人混みへ逃げ込む。
背後で「かずくん……!」と、名前を呼ぶ声が聞こえた気がした。
どうしても気まずかった。
本当ならいいところを見せたかったのに、こんな筈ではなかったのに。

それはきっと、一目惚れだったのだ。

最初はおどおどして情けないやつだと感じていた。だが、あの笑顔を見た瞬間に視界が百八十度変わった。
汚れを知らない、愛されて育った少女の純真な笑みは、一人の初な少年の心を捉えるには十分だった。

かっこつけようとして、叶夜にあっけなく負けて、これなら勝てるかと挑んだ勝負もことごとく玉砕。
その度彼女にその意図はなくとも由香に慰められるという笑えないオチが待っている。
くだらない話だが、小学生男子にしてみれば死活問題なのだ。
そして、最後の最後にも負ける。やはり中途半端な自分の実力を思い知るだけだった。

「……なにやってんだ、俺」

少し走ったところで、誰に向けるでもなく呟く。ポケットに入ったヨーヨーをきつく握りしめる。
これでは本当にただの負け犬だ。

「くっそ……!……って、うぉ!?」

振り返り、戻ろうとしたところを誰かにぶつかった。

「ばっか!どこ見て歩いて……!!」

言葉が、途切れた。

「ご、ご、ごめん……」

言葉少なに謝る少女は、まさに思い描いていた少女その人だった。
家を出た時には恥ずかしかったのもありよく見ていなかったが、きちんと見れば、なかなかに可愛らしい。
いつもはお下げにしている髪を茜により綺麗にまとめあげられ、茜のお下がりのうさぎ柄の桃色の浴衣を身に纏う。
頭には叶夜に貰った、あの光るうさぎのカチューシャを着けている。
叶夜にもらったカチューシャ、というあたりで大分頭が冷静になってきた。

周りを見れば、いつもはべったり張り付いている叶夜も、可奈もいない。

「お前、他のやつらは」

「えっ」

言われて初めて気が付いたのか、由香は唖然とし、後ろを振り返った。
勿論そこに誰もいる筈がなく、由香は和真に向き直ると無言になってしまった。

そして一言

「……はぐれた」

とだけ呟くと、和真のTシャツの裾を握ったきり涙目で無言になった。

正直それは反則だと内心悶えながら、冷静を装い声を発すると、思いっきり上ずった。

「と、とりあえず歩くか!?」

提案に、由香は無言で頷いた。
だが、裾を掴まれたままでは動けない。
脳裏を過ぎったのは調子に乗って山に連れて行った時のこと。
あの時のような思いは二度とゴメンだと、和真は悩んだ末無理矢理Tシャツを握っていた由香の手を掴んだ。

由香が瞬きを何度か繰り返す。

「今度は、はぐれるなよ」

顔を見る勇気はなかった。

「……うん」

ただ、後ろから聞こえてきた少女の穏やかな声に安堵した。
この時間が少しでも長く続けばいい。
そう思っていたのは事実だ。
だが、いくら探しても叶夜と可奈が見つからない。

流石に会場を2周したあたりで、これは動かない方がいいと察し、近くにあった空いていたベンチに二人して腰を下ろした。

前に視線を向ければ射的の屋台だった。
様子を見ていると、なかなかに面白そうだ。
景品に目ぼしいものはあるかと目を凝らすと、ふと大きなうさぎの人形に目が行った。
これを抱き締める由香が見たいと、瞬間考えてしまった。

そうして、由香の着けているうさぎのカチューシャに目が行く。

自分ならこんなものじゃなく、あれくらいのものをプレゼントするのに。
そんな考えが脳裏を過ると同時に、無意識に立ち上がっていた。

「か、かずくん。ど、どこに……!」

「いいか、お前はそこを動くな」

きつく椅子に座る涙目の由香を睨み付ければ、ひぃ!と小さく本気の悲鳴が上がる。

「返事は!」

「は、はい!!」

「よし」

半ば泣きながらの返答に勝手に納得し、財布を握りしめずかずかと歩を進める。

店番の少年に一回分の料金を手渡し、和真には大きい射的用の鉄砲を受け取る。
一回分は五発。最初は全然当たらなかったが、最後の一撃が軽くうさぎの耳を掠める。
これは頑張ったら行ける、と無駄な自信がつき、調子に乗って全財産、もとい1000円を注ぎ込んだ。

流石に店番の少年も申し訳なく思ったのか、大幅に玉をサービスしてくれた。
その後、何度か当たりはするのだが、なかなかうさぎが落ちない。

「……少年、なんでそんなに一生懸命な訳?」

「関係ねぇだろ」

言いながらやけくそになり玉を撃つ。
また外れた。

「ちょっとお兄さんに教えてみ?ん?」

なんかこいつのノリ、あの親父に似ててイライラするなと思いつつもう一発。
また外れた。

「なーなー、教えてよ少年」

「うっせぇな!プレゼントすんだよ!これでいいか!?」

鉄砲を置き振り返ると、ぽかんと口を開ける少年と目が合う。
その後、少年はあからさまにニヤニヤと口元を綻ばせた。

「かー!青春だねー!!」

頭に来たので無視を決め込み、再び鉄砲を抱えると、背後から再び店番の少年から声が掛けられる。

「よし、お兄さんは決めたよ少年。思いを込めて打ってみな、次は絶対落ちるよ。お兄さんは信じてるよ!」

そうして一人で何やら「ぜってークラスの奴に俺殺される」との物騒な事をごちゃごちゃ吐かしていた。

嘘付けと思いながら、最後の一撃を打ち込むと、今までの事が嘘のように、呆気なくうさぎは落ちた。
成程、先程のつぶやきはこういう事か。

「おめでとう!おめでとう!少年!!」

ガランガランとわざとらしく泣くふりをしながらベルを鳴らし、店番の少年は和真が両手でやっと抱えられる程の大きな人形を、和真にそっと手渡してくれた。

「あ、ありがとう」

「どう致しまして。ささ、彼女に上げるんだろ、これ」

「か!?」

「またまたー、誤魔化さなくてもいいって。じゃ!頑張れよ!しょーねん!」

最後にバンっと和真の背中を叩き、少年は和真を送り出してくれた。
小遣いは使い果たしたが後悔はしていない。
あの少年には頭が上がらない。
だから、背後で聞こえた少年に対し罵倒を飛ばす同じクラスであろう少女の叫びは聞こえなかった事にしようと意を固め、和真は前を向いた。

そこだけ、時間が止まったように思えた。
喧騒の中切り離された静寂。
少年の目に写ったのは、存在そのものを闇としか形容出来ない男だった。
黒のゴシックコートに、腰まである結ばれた長い黒い髪に、今生の者とは思えない美貌。
座る由香のすぐ横に立っていた男は、視線を上げると和真に視線を向けた。
瞳の色は血のような赤。
目が合った瞬間、殺されると本能的に察知した。
だが、男は品定めするように和真に視線を向けるだけだった。
祭りに似合わない、獰猛でどこまでも静かな赤と黒。
視線だけで動けなくなる。人を捕える。
それだけの魔力が男にはあった。

男は、口の端を上げ、そして笑った。
どこまでも妖艶に。見るもの全てを喰らい、離さない。
目を、奪われる。

「……かずくん」

いつの間にか目の前にいた由香の声ではっと瞬きを数度繰り返す。
男の姿はもう、そこにはなかった。

「それ……取るの大変だったんじゃ……」

「やる」

「え」

「やる」

「で、でも私」

「いいから貰っとけ!あと、……もう泣くなよ」

戸惑う由香にうさぎを無理矢理押し付け照れ隠しにぐしゃぐしゃと由香の頭を掻き毟った。

「……ありがとう」

顔を赤くして大きなうさぎを精一杯抱き締める姿は、最強だった。
この笑顔が見れるなら何でも出来ると、そう確信出来る程には、和真はこの小さな少女に惚れていたらしい。

叶夜の事を笑えないなと苦笑いを零すと、遠くから叶夜と可奈の声が聞こえた。

「あー!二人してデートしてる!わたし達はずーっと探してたのに!」

「由香、駄目じゃないか!勝手に離れたりして!もし変な人に会ったりしたらどうするつもりだったの!?」

「だ、大丈夫だよ。ほら、その……かずくんがいるし」

照れ笑いの由香に、叶夜はあからさまに機嫌を損ねた。
そうして

「君に妹は任せられない」

満面の笑みを和真に向けた。

「余計なお世話だシスコン」

こっちは(店番の少年のおかげとはいえ)うさぎを落としたんだ、お前にこれ以上のものはゲットできねぇだろ。
という訳のわからない自信から叶夜を鼻で笑う。

すると、それが鼻についたのか、叶夜は無言で射的の屋台に向かうと、一発で一番良い賞である最新のTVゲーム機を落としてきた。

「ほら、あげるよ可奈」

「わー!本当!?やったー!」

やけくそなのか対抗意識なのか、無造作に可奈にゲーム機を放り投げ、叶夜は和真を鼻で笑って見せる。
妹にはゲーム機を渡さない、徹底した過保護ぶりにはある種の敬服の意を評す。

が、今の和真にとって、そんな叶夜の行動など、痛くも痒くもなかった。

最後の日、由香は和真のプレゼントしたうさぎの人形を嬉しそうに抱き、茜の車に叶夜と共に乗り込んだ。

車の窓越しに手を振る由香に、だらしなく頬が緩んでいる自覚はあった。
可奈と和真の意見は珍しく完全に一緒だった。

二人を送り終え帰ってきた茜を玄関で待ち伏せし、出迎えて早々詰め寄った。

「来年も呼ぶよな?」
「来年も呼ぼうね!」
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