たいようがわらったとき | ナノ
おまえはおれのたいようだ
今までに感じた事のない感情が芽生えたのはいつだっただろうか。気が付くと目で追っていて、何かと話しかけたりちょっかいを出したり、他のやつにはこんなこと思ったり、やったりしないようなことをなぜかあいつにだけやってしまう。それが好きだという気持ちだと知ったのはついこの間。友人に指摘されて俺は自分の気持ちに気が付いた。好きなんだあいつが…
初めてあいつを見たのはたしか中学に入学したとき。新しい環境にみんなぎこちなくしていたのに、そいつだけは違っていつ見ても笑顔だった。もしかするとそのときから好きだったのかもしれないと今は思う。笑顔が他のやつと違って見えた。擬音を付けるならキラキラ。それでもちょっと足りないくらい。そう、たとえるならあいつは太陽だ。いつも明るく、元気で、いろんなやつから慕われて、好かれて。なんだかんだ言いながらいつも変な男が寄り付かないように守ってた。いや、取られたくなかったんだ。そういうのが友人に知られる原因だったんだろうな
はじめはあいつへの好意がすこしくすぐったかった。これが俺の初恋なんだと嬉しいような恥ずかしいような気持ちにもなって、すぐにでもあいつに俺の気持ちを知って欲しいとも思った。『初恋は実らない』誰が言い出しか知らないがそんなの糞喰らえ。
「なあ」
「どうしたの南雲?」
「俺さ、」
「うん」
「お前が好きだ」
たいようがわらったとき
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素敵企画ひなさまに提出!ありがとうございました