番外編02










部活が終わってから、純奈は制服に着替えて更衣室に鍵を手に取る。
それから更衣室の施錠をして、まっすぐに管理室へ向かっていった。

いつもと違うことといえば、今日は美里香がいない。
用事があるから最後まで部活に出られないと朝から言っていて、部活が終わったと同時に急いで帰ってしまった。
部活の後は、必ずといっていいほど美里香と二人で帰っていたものだから、一人で帰るなんて久しぶりだ。

あっという間に管理室に着いた。
見回りのために先生がまだ残っているのだろう、明るい管理室に入っていく。
中には誰もいない。
無用心だな、なんてことを思いながら鍵を指定の位置に戻す。
今日は施錠を任され、鍵を返しておくように桃井先輩から頼まれていたのだ。
そのとき、後ろからあまり聞き慣れない声が聞こえてきた。



「お、今日の施錠当番か」

「え…」



そこにいたのは青峰先輩だった。
声は全く聞き慣れていなかったけれど、顔は見慣れている。
部活のときには絶対に一度は目にする顔だ。






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