act.1










「はっきり言わせてもらうが、俺はお前に部活を辞めてほしいのだよ。迷惑になっている」

「…まあ…俺は別にどうでもいいんだけどよ、みんなの練習の邪魔することだけはやめてほしいんだよな」

「言いにくいっスけど…俺も純奈ちゃんのことで部活を見に来る女の子たちの対応に追われてるっていうか…練習はきちんとやりたいんス」

「すみません、間宮さん…僕もただ場の空気が悪くなるだけなら我慢できるんですけど…」

「も〜…俺、こーゆーめんどくさいことってやなんだけど〜…」





…なんで、こんなことになってるんだろう…。

この人たちの前で私が泣いたってどうにもならないことは分かってる。

…それは、分かってるのに、涙が止まらないよ…。





部活が終わってから私はバスケ部のレギュラーの先輩たちに呼び出された。
暗い面持ちで呼び出されて良い話をされるわけがない、ということは分かっていたけれど。

緑間先輩の鋭い目つきにびくりと肩が跳ね上がる。
明らかな嫌悪の瞳だった。
呼吸がしにくくて、息苦しい。
床に目を伏せたまま返事をすることさえできなくて、部室は痛いほどの沈黙に包まれる。


本当に…どうしてこんなことになってしまったんだろう…。






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