「……」



蛇口を捻ると水が流れて、空になった給水器が少しずつ満たされていく。
美里香はそれをじっと見つめたまま動かない。
それから、だんだんと落ち着きを取り戻して、美里香は何か思案するように唇を尖らせる。

どうなるか分からないけど…思いついた。
あの純奈ならば、何をせずとも自分の思うように動いてくれるだろう。
一緒にいた時間も長かったから、純奈の性格はよく理解しているつもりだった。

美里香の表情に明るさが戻っていく。


そうよね、純奈がバスケ部に戻ってくるなら、あたしはそれを受け入れないといけない。
赤司先輩が言い出した以上、あたしがどうにかすることなんてもう無理なのだ。
こんなところであからさまに嫌な顔なんて絶対にしないんだから…むしろ、あたしだけでも純奈をあたたかい目で迎えてあげないと。


純奈がしたいようにすればいい。

あたしのことが憎くて仕方ないなら、あたしのことも好きなようにすればいい。

先輩たちと仲直りがしたければ、そうすればいい。

できればの話だけど。
















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