03
柳生友梨亜と名乗った今日から俺の妹になる友梨亜ちゃん。
柳生の妹と同姓同名でもある
そして目の前にいて姉貴が双子の兄だと紹介する男は俺のダブルスのパートナーである柳生比呂士だった。
「……なして柳生がここに…。」
「私は父が復縁するのでそれで…仁王君は…?」
「おかんが復縁して父さんに会いに…。」
父さんの顔と柳生の顔は親子だと分かる程度に似ている。
これはもう決まりだろ。
「「お前さんがヒロか/貴方が雅治でしたか。」」
お互いに昔の呼び名をハモらせる。
「…こんな身近に双子の兄が居るとは思わんかったぜよ。」
「それは私も同感ですよ、まさか仁王君とは…。」
「あのさぁ置いてかないでくれるかな?」
すっかり置いてけぼりにされていた姉貴が突然口を開いた。顔は仲間はずれにされた子供のようにむくれていた。
「姉貴、柳生は4年前から同じ部活でダブルスのパートナーじゃ。」
「え?」
「今はクラスも一緒ですしね。」
「今は出席番号順じゃから席隣じゃしな。」
「そうですね。」
「え、ヒロ君の方も立海だったの。」
姉貴も驚いているようだ、確かに自分のダブルスのパートナーが実は生き別れの兄でした〜なんてあったら驚く。
実際内心はかなり驚いてる。
「でも友達がいきなり双子だったなんて分かって普通もっと驚かない!?」
兄が柳生じゃなくて参謀とか丸井だったら驚いとっただろうし。
「なんというか、仁王君とは中学の頃から顔が異常に似ていると分かっていたのもありますよね。」
「そうじゃな、実際入れ替わったりしとったし。」
「今更双子と言われてもさほど驚きは。」
「なんかもうやっぱり〜(笑)くらいの反応じゃな、まぁ本当にこうなるとは思っとらんかったけど…。」
柳生も普通するべきの反応をせず俺と同じような感じだった。
柳生が家族に溶け込んでいくんも時間の問題じゃな。
友梨亜ちゃんはいい子そうじゃし。
まぁ、父さんはなんとかなるさ。
多分な。
(のぅ柳生)
(なんですか?)
(学校でバレるんが楽しみじゃ)
(全く仁王君は……でも確かに面白そうですね)
(じゃろ?)
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