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「あ゛ー!ウィッグうぜぇぇええ」

あまりにもウィッグを被るのが下手な丸井はイライラが頂点になったのか叫んだ

ここは俺んちでしかも夜、ご近所迷惑じゃろうが


「もう丸井明日の朝家来んしゃい」

「…そうする」


ネットを被って髪をまとめる所まではいいんじゃが最後にピンとかで固定するのが下手
むっちゃ下手



「雅治出来ましたか?」

丸井が苦戦している中ヒロがガラスのコップとお菓子を持って部屋に入ってきた


「なんか無理そうじゃから明日の朝俺がやる」

「お疲れ様です」

そうヒロは笑いながら机にコップとお菓子を置いた
お菓子を見つけた丸井は目を輝かせてクッキーを頬張っていた
流石食べ物を見つけるん早いな


「なぁヒロ、飲み物は?」

「ああそれなr「お兄ちゃん持ってきたよー」」


ヒロの後ろから顔を出したのは友梨亜だった


「おー友梨亜が持ってきてくれたんか、ありがとさん」

「うん、あっここに置いとくね」


友梨亜は持ってきていたオレンジジュースを机の上に置いた


「なー仁王、この子妹?」

丸井はクッキーを頬張りながら友梨亜を見ている
丸井は中等部の時にでも友梨亜を見たことがあると思ってたが違うらしい


「そうじゃよ」

「あ、えっ柳生友梨亜です、初めまして」

「俺丸井ブン太、シクヨロ」

「し、シクヨロです!」


人見知りな友梨亜にしては頑張ったの、偉い偉い
そう思って頭をポフポフ叩く


「んー」

「どうしたん丸井」

「友梨亜ちゃん俺ん家来たことない?」

「ないじゃろ普通、スーパーとかじゃなか?」


最近友梨亜は母さんや姉さんと買い物に行くのが多くなったからな、スーパーとかならあり得る話だ


「いや家でだ、もしかしてお前由輝(ゆき)か早都(はやと)と友達だったりする?」

由輝と早都は丸井の弟'sの名前である、たしかどっちもまだ小学生だった気がする


「あ、由輝君と早都君友達です!」

「やっぱりなぁ!どっかで見たことあると思ってさ、家来たことあるよな?」


「はい!1回だけですけど行ったことあります」


ほー丸井の弟と友梨亜が友達だったとは驚きじゃ
だけどまぁヒロの出身小と丸井の出身小は学区が隣りだじゃしな


「丸井君の弟さん達って5年生でしたっけ?」

「んーだな!由輝は小5で早都は小1だぜぃ」

「まぁ小学生の頃ってあんま学年関係ないしの、学区だってそこまでな」


俺が通ってた小学校なんて生徒数が足りないから1・2年、3・4年、5・6年で1クラスじゃったし、学区なんて馬鹿に広かったしのぅ


「なるほどなぁ〜まさかお前らの妹だとは思わなかったぜぃ」


何か含んだ言い方をする丸井に俺はピンと来た
まさかまさかの丸井弟は友梨亜に片思い中とかかのぅ、それじゃったら面白い

かなり面白い


「丸井後で詳しく教えんしゃい」

「もち」


ガシッという音が聞こえるくらいお互いに強く手を握った
友梨亜とヒロは全くこの行動が分かっておらず頭の上に「?」が見える、まぁ分かられたら分かられたで面倒だがの


「あ、お母さんに呼ばれてたんだった!じゃあ丸井さんごゆっくり!」

笑顔で手を振って友梨亜は部屋を出て行き、そのあと階段を駆け下りる音がした


「友梨亜ちゃんさ」

「「おう/はい」」

「仁王の妹だとは誰も思わねぇよ」


(酷いのぅ丸井)
(だってお前の妹だって微塵も感じねえし)
(ヒロは兄貴っぽいんか?)
(うん)
(さらに酷いのぅ)
(というか丸井君時間大丈夫ですか?)
(え、今何時?)
(10時なりますよ)
(ぎゃぁぁぁぁあああ!)
((うるさい/ですよ))
(俺帰る!じゃ!)
(若いのぅ)
(話かみ合ってませんよね)
(若いのー)
(同い年ですよ)
"お邪魔しましたぁぁあ!"バタン
(…若いのぅ)
(丸井君16歳、私達15歳)
(あ、)


■□■□■□■□
丸井由輝(ゆき)
┣丸井弟、次男
┗神奈川第三小学校5年生

丸井早都(はやと)
┣丸井弟、三男
┗神奈川第三小学校1年生

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